年アド3級 年金資格

年アド3級技能応用5 経過的な繰上げ支給の老齢厚生年金 ついに来るか?本格的な計算問題に対処せよ

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メモ

この記事は2018年秋向けのものです

過去の出題傾向からシモムーの感想

60歳台前半の老齢厚生年金(報酬比例部分)を繰上げるという話です。

しかし、難しい話ではありません。

ポイントになるのは経過的加算の扱い。

図を交えながら計算のポイントを解説していきます。

ここ注目!ここがポイントだ!

経過的な繰上げ支給の老厚は2つのポイントを押さえる

試験日前後で60歳を迎える人の事例が出る

このテーマは試験日前後で60歳を迎える人の事例で過去出題され続けています。

今回は2018年10月か11月あたりに60歳になる方のはず。とすれば、昭和33年生まれ。

男女共に定額部分の加算はなく、しかも、男女どちらのケースでも出題可能性があります。

なぜなら、

昭和33年4月2日以降生まれの女性は61歳から支給開始となるからです。

ただ、男女どちらであっても考え方は同じ。

つい最近までは女性の事例の出題は有り得なかったので、なんだか感慨深い。

支給開始年齢の引き上げは着実に進んでいます。

ポイント1 出題されるであろう男女の生年月日の事情を把握しておく

昭和33年10月・11月生まれの男性

  1. 報酬比例部分の支給開始は63歳
  2. 60歳到達月で繰上げ請求すると36カ月の繰上げとなり報酬比例部分の年金額は18%減
  3. 60歳到達月で繰上げ請求すると経過的加算は60カ月繰上げ30%減

昭和33年10月・11月生まれの女性

  1. 報酬比例部分の支給開始は61歳
  2. 60歳到達月で繰上げ請求すると12カ月の繰上げとなり報酬比例部分の年金額は6%減
  3. 60歳到達月で繰上げ請求すると経過的加算は60カ月繰上げ30%減

となります。詳しくは以下で解説していきます。

ポイント2 計算問題に対応できるようにしておく

この問題は徐々に出題内容が難しくなっていくという経過をたどっています。

文章問題での簡単な選択式

計算式の穴埋め

計算式自体の選択問題

ときました。

2016秋と2017春秋はまた、文章問題での簡単な選択式が出ていますが、私は恐れています。

それは、

最終形態として、数字だけが並んでいて正解を選ぶという形式が出題されることを。

まだこの形での出題はありませんが、ここまでの準備をしておけば万全です。

経過的な繰上げ支給の老厚の考え方を身に付ける

架空の事例を作ってみましたのでこの内容に沿って解説していきましょう。

事例

Xさん(昭和33年10月20日生まれ 男性)

専業主婦の妻(昭和36年3月6日生まれ)と2人暮らし。

60歳に達した日に定年退職予定で年金見込額は次のとおり。

  • 63歳からの報酬比例部分が1,200,000円
  • 65歳からの老齢基礎年金は779,300円
  • 経過的加算300円

設問

Xさんが60歳0か月で老齢厚生年金を繰上げ請求した場合の1年間に受給できる老齢厚生年金の年金額はいくら?

解説

(クリックで拡大)

まず、Xさんは報酬比例部分相当の老齢厚生年金(A)を本来であれば63歳から受け取ることになります。

(B)の経過的加算と(C)の老齢基礎年金、加給年金額の加算は65歳からとなります。

そして、

この繰上げは本来の支給開始年齢に達するまでに請求しないといけません。

2016秋、2017秋には「65歳に達するまで」という形で誤りを作ってきました。

報酬比例部分は繰上げた月数で減額

(A)は本来63歳から支給されるところ、60歳0カ月で繰上げるため、36カ月繰り上げた減額率で計算することになります。

報酬比例部分(A)の減額分:1,200,000円 × 36カ月 × 0.5% = 216,000円

経過的加算も繰上げの対象となるが見た目減額はない

また経過的加算(B)は繰上がらずに65歳から支給されるのではなく、(B)も併せて繰上げ時から支給されます。

(B)は本来65歳から支給されるところ、60歳0カ月から繰り上げるため、60カ月繰上げた減額率で計算することになります。

経過的加算(B)の減額分:300円 × 60カ月 × 0.5% = 90円

ここで、ポイントになるのは、経過的加算です。

経過的加算は見た目そのままの金額が加算されるが繰上げによる減額の影響は受けている

ことになります。

ここが大きなポイントです。

正解

60歳からの報酬比例部分(A):1,200,000円

60歳からの経過的加算(B):300円

(A)と(B)の減額合計:216,000円 + 90円 = 216,090円

繰上げ後の老齢厚生年金:1,200,000円 + 300円 ー 216,090円 = 984,210円

(下に続きます)

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老齢基礎年金の繰上げのポイントはたった1つ

後半の設問は前問で老齢厚生年金を繰上げた場合、老齢基礎年金の年金額はいくら?という問題になります。

ここは毎度同じで、年金額が並んだ選択肢から1つ選ぶというのが定番です。

ただし、2017秋は老齢基礎年金の計算は出ませんでした。

2018春では復活しています。

上と同じ事例で解説してみましょう。

設問

Xさんが60歳0か月で老齢厚生年金を繰上げ請求した場合の1年間に受給できる老齢基礎年金の年金額はいくら?

解説

報酬比例部分(A)を本来の支給開始年齢より前に繰り上げる場合は老齢基礎年金(C)も必ずセットで繰上げる必要があります。

それを知っていれば簡単。

この場合の(C)は60歳時に繰上げ請求する処理します。

正解

老齢基礎年金(C):779,300円 ー(779,300円 × 0.5% × 60カ月)= 545,510円

中途半端な月の繰上げに注意する

60歳到達月に繰上げしてくれれば、63歳までの36カ月繰上げと65歳までの60カ月繰上げを覚えておけばOK。

つまり、「何カ月繰り上がるんだ?」という計算をしないで済みます。

ところが、2016春からは、計算しなければ繰上げ月数がわからない形での出題がされました。

例えば、”平成○○年12月に請求した”という形です。

面倒ですが、繰上げた月数を確実にカウントできるようにしないといけません。

今後もこの形での出題が標準になるはずですから、正確に思い出せるようにしてください。

何カ月繰上げ?何カ月繰下げ?月数カウントのための右脳的覚え方

目次1 どんなテクニック?2 こんなことをします3 まとめます どんなテクニック? 平成30年3月3日に65歳になる人が平成28年6月6日に老齢基礎年金を繰り上げる。 さぁ、一体何カ月繰り上がるのでし ...

まとめます

経過的な繰上げ支給の老齢厚生年金と老齢基礎年金。

これでも一部繰上げが出題されてきた時代に比べたら断然やりやすいです。

繰上げ老厚のポイントは2つ。

1つは出題されるであろう生年月日の事情を把握しておくこと

昭和33年10月頃生まれの男性

  1. 報酬比例部分の支給開始は63歳
  2. 60歳到達月で繰上げ請求すると36カ月の繰上げとなり報酬比例部分の年金額は18%減
  3. 60歳到達月で繰上げ請求すると経過的加算は60カ月繰上げ30%減

昭和33年10月頃生まれの女性

  1. 報酬比例部分の支給開始は61歳
  2. 60歳到達月で繰上げ請求すると12カ月の繰上げとなり報酬比例部分の年金額は6%減
  3. 60歳到達月で繰上げ請求すると経過的加算は60カ月繰上げ30%減

もう1つは計算問題に対応できるようにしておくこと。

  • 老厚のポイント:繰上げによる減額分には経過的加算の減額を含んでいる
  • 老基のポイント:老厚の繰上げ請求と同時に請求しなければならない
  • 共通のポイント:中途半端な時期の繰上げ請求でも対応できるようにする

今回も2016春秋、2017春秋、2018春と同等の問題となると思います。

より難しくなって、繰上げた老齢厚生年金の金額自体を問うものも出題可能性があります。

考え方さえわかっていれば、他の受験生と差をつけるチャンスですので必ず得点できるよう整理しておきましょう。

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シモムー3級モード

年金アドバイザー3級試験に初受験から2018年まで12回連続90点以上で合格中。満点は3回。個人賞は5回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

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