年アド3級 年金資格

年アド3級基本27 寡婦年金と死亡一時金 今回は危ない!併給関係を押さえるべき理由とは

投稿日:2018年9月17日 更新日:

メモ

この記事は2018年秋向けのものです

何が出題されている?

出題形式:誤っているものを選択

寡婦年金と死亡一時金について支給要件や金額、併給の知識が問われます。

制度的には理解しやすい寡婦年金と死亡一時金。

舐めてかかると得点できません。

実際、過去問集のデータをみると、正答率が低く、難易度が高い傾向を示しています。

何が難しいんでしょう。

過去の正解となった知識から傾向を探ってみます。

過去9回の正解となった知識

  • 2018春 死亡一時金を受け取るための保険料納付済期間には第3号の期間は含まれない
  • 2017秋 寡婦年金は夫の第1号期間における保険料納付済、免除期間が10年以上で支給される
  • 2017春 遺族基礎年金を受給したことがあっても寡婦年金は受給できる
  • 2016秋 遺族厚生年金と死亡一時金併給される
  • 2016春 死亡一時金を受け取るための保険料納付済期間には第2号の期間は含まれない
  • 2015秋 遺族厚生年金と死亡一時金併給される
  • 2015春 寡婦年金は夫の第1号期間における保険料納付済、免除期間が25年以上で支給される
  • 2014秋 遺族厚生年金と死亡一時金併給される
  • 2014春 寡婦年金の金額は夫が受け取るはずの老齢基礎年金の4分の3

最近までの傾向として、秋は

遺族厚生年金と死亡一時金併給される

が3回連続で続いていました。

ところが、2017年からは敢えて別の正解が登場。

このテーマも最近の他のテーマと同様、何が正解になるかわからない状況を呈しています。

ただ、よく正解となるものを分類すると

  1. 死亡一時金の支給要件
  2. 寡婦年金の支給要件
  3. 死亡による給付の相互の併給関係

の3つが重要。これらから対策を立ててみましょう。

出題傾向から年金制度を考える

1 死亡一時金は掛け捨てを救済する制度

死亡一時金は掛け捨て救済の制度。

自身で保険料を負担してきたのに、年金に結びつかずに亡くなってしまった。

そこで、

いくらか返しましょうというもの。

国民年金制度の中で自身で保険料を負担しているのは第1号被保険者だけ。

第2号は厚生年金制度が基礎年金の拠出金を捻出している構造。

第3号はそれこそ自身では保険料を負担していません。

したがって、死亡一時金を受け取るための保険料納付は、

掛け捨て感が他とは違う第1号被保険者期間中の保険料納付済期間だけに限定しています。

2号や3号の期間は対象になりませんのでそこが問われます。

実際、過去の正解では1号以外の保険料納付済期間を「含める」として正解となっています。

2 寡婦年金は受給資格期間10年短縮でもOK

2017年8月からの受給資格期間の10年短縮で、この寡婦年金も影響を受けました。

死亡した夫の支給要件は従来、

第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が25年以上ある

でしたが、この25年が10年へと変更になっています。

遺族基礎年金・遺族厚生年金の長期要件が25年を要求しているのとは逆ですので注意です。

改正直後、まさにこの点が2017秋で正解になりました。

連続で正解になることはないですが、引き続きこれからも出題される知識だと思います。

案の定、2018春では選択肢の一つとして紛れていました。

(下に続きます)

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3 寡婦年金・死亡一時金・遺族基礎年金・遺族厚生年金の関係を整理

国民年金制度の死亡に関する給付はその併給関係がわかりづらい。

これらの知識が3肢程度並んでいるので非常に重要。

そこで、出題に絡んだこれらの関係をまとめてみます。

1 寡婦年金と死亡一時金の関係

これは、どちらかを選ぶと、もう片方の権利は生じません

両方の権利があって、どっちかを受け取るという選択関係にはありません。

例えば、

50歳で夫が亡くなった。

60歳になるまで寡婦年金は待てないから今すぐ死亡一時金が欲しい。

ここで、

死亡一時金の手続きをとれば、寡婦年金の権利が生じません。

逆に寡婦年金の手続きをとれば、死亡一時金の権利が生じません。

寡婦年金を選んだのなら、60歳時に停止が解除されるまで寡婦年金を待たないといけません。

寡婦年金の権利自体は生じているので全額停止となった年金証書が届きます。

2 寡婦年金と遺族基礎年金の関係

2−1 寡婦年金と遺族基礎年金は選択関係

例えば、

夫が亡くなって62歳で寡婦年金と遺族基礎年金が生じた。

寡婦年金と遺族基礎年金はどちらの権利も生じます

どちらも権利があるという点で”1”とは異なります。

が、併給はされません

どちらかを選んだうえで、どちらかが全額停止になります。

まぁ普通は

夫の老齢基礎年金×4分の3 vs 子の加算ありの遺族基礎年金

となりますから、寡婦年金を選ぶ奥様はいないと思いますが・・。

2−2 遺族基礎年金を受給したことがあっても寡婦年金をもらえるか?

設問では「遺族基礎年金を受給したことのある妻」でよく出題されます。

つまり、

過去に遺族基礎年金をもらったことがある場合は?ということのようです。

これは可能です。

例えば、

40歳で夫が亡くなり、遺族基礎年金をもらっていた。

子供が全員、高校を卒業して遺族基礎年金は58歳で失権した。

その後、59歳まで停止されていた寡婦年金を60歳からもらう。

繰り返しますが、寡婦年金と遺族基礎年金は両方共に権利自体は生じます

60歳台前半で支給時期が重なるとどちらかが停止となりますが(2−1の場合)、遺族基礎年金が既に失権しているので寡婦年金の受け取りが可能となるわけです。

3 寡婦年金と老齢基礎年金の関係

これは、寡婦年金が失権して、老齢基礎年金だけを受け取ります。

寡婦年金と老齢基礎年金がかぶるということは老齢基礎年金を繰り上げるしかありません。

すると、寡婦年金の権利が消えてなくなります。

これは特殊ですね。

併給調整の一般原則からいけば、「一人一年金の原則」で片方を停止させれば良いだけだと思うんですがそうではありません。

敢えて、「寡婦は失権だ!」となっています。

老後の年金が出るまでのつなぎとして意味のある寡婦年金。

敢えて老後の年金を先取りするなら寡婦年金の意味ないでしょということで失権させるわけです。

繰り上げても老齢基礎の方が金額が高いなら意味がなくはありませんけど。

例えそうだとしても、65歳までは寡婦年金で我慢して65歳からは老齢基礎年金を受け取るのが一般的だと思います。

4 死亡一時金と遺族厚生年金の関係

両方もらえます。

これは知識が浅ければ”あれ?どうだっけ?”となるところなのでしっかり頭に入れます。

秋試験で頻繁に正解の知識になっていますから。

ところで、

遺族厚生だけ手続きを終えて、死亡一時金の手続きを忘れるというケースが結構あるらしいです。

年金事務所で受付する遺族厚生と市区町村役場で受付する死亡一時金と窓口が違うからでしょうか・・。

それはさておき・・。

考えてみると、国民年金と厚生年金の別々の制度からのお金です。

しかも一方は掛け捨て救済の趣旨で、一方は生活保障の趣旨。

制度も違うし、趣旨も異なるので両方もらえてしかるべき”と理解できます。

今回はこれが答えになる!

正解の傾向にルールが無くなったこのテーマ。

しかし、並んでいる肢は毎回ほぼ同じです。

  1. 死亡一時金の支給要件
  2. 寡婦年金の支給要件
  3. 死亡による給付の相互の併給関係

特に、「3」に関しては5肢のうち3肢出るような状況です。

ここ2回連続で併給関係は正解になっていません。

今回は、併給関係に注意して対策を立ててください。

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年金アドバイザー3級試験に初受験から2018年まで12回連続90点以上で合格中。満点は3回。個人賞は5回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

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