年アド3級各問分析

【2020春最新版】年アド3級技能応用5 経過的な繰上げ支給の老齢厚生年金 ついに来るか?本格的な計算問題に対処せよ

投稿日:2018年10月23日 更新日:

シモムー

みんなのねんきん主任講師

過去の出題傾向からシモムーの感想

特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分を繰上げるという話です。

しかし、難しい話ではありません。

ポイントになるのは経過的加算の扱い

図を交えながら計算のポイントを解説していきます。

名前が長いので”繰上げ老厚”と表記します。

ここ注目!ここがポイントだ!

繰上げ老厚の事例はいつもだいたい同じ

試験日前後で60歳を迎える人の事例が出ていたが・・

このテーマは試験日前後で60歳を迎える人の事例で過去出題され続けていました。

ところが、2019春からは61歳で退職する人の事例が登場。

これからは60歳以降で退職する事例になりそうな感じです。

直近6回で出題された際の生年月日と試験日における年齢を分析してみました。

  • 2019秋 昭和34年12月8日生まれ 60歳
  • 2019春 昭和33年5月8日生まれ 61歳
  • 2018秋 昭和33年12月8日生まれ 60歳
  • 2018春 昭和33年4月8日生まれ 60歳
  • 2017秋 昭和32年12月2日生まれ 60歳
  • 2017春 昭和32年4月10日生まれ 60歳

ただ、60歳でも61歳でも繰上げる考え方は同じなので、実はどちらでも構わず恐れる必要はありません。

ちなみに、男性のケースでしか出題はありません(いつも「E夫」氏が登場)。

計算問題に対応できるようにしておく

この問題は登場してから徐々に出題内容が難しくなっていくという経過をたどっています。

文章問題での簡単な選択式

計算式の穴埋め

計算式自体の選択問題

ときました。

最終形態として、数字だけが並んでいて正解を選ぶという形式が出題されるのではないかと危惧しています。

まだこの形での出題はありませんが、ここまでの準備をしておけば万全です。

経過的な繰上げ支給の老厚の考え方を身に付ける

架空の事例を作ってみましたのでこの内容に沿って解説していきましょう。

事例

Xさん(昭和34年3月2日生まれ 男性)

専業主婦の妻(昭和36年3月6日生まれ)と2人暮らし。

60歳に達した日に定年退職して既に繰上げ請求をしている。当時の年金見込額は次のとおりだった。

  • 63歳からの報酬比例部分が1,200,000円
  • 65歳からの老齢基礎年金は780,000円
  • 経過的加算300円

設問

Xさんは60歳0か月で老齢厚生年金を繰上げ請求しているが、1年間に受給できた老齢厚生年金の年金額はいくらか?

解説

【みんなのねんきん】経過的な繰上げ支給の老齢厚生年金の考え方

(クリックで拡大)

まず、Xさんは報酬比例部分相当の老齢厚生年金(A)を本来であれば63歳から受け取ることになります。

(B)の経過的加算と(C)の老齢基礎年金、加給年金額の加算は65歳からとなります。

そして、

この繰上げは本来の支給開始年齢に達するまでに請求しないといけません。

65歳に達するまでに

という形で誤りを作るのがお決まりのパターンです。

報酬比例部分は繰上げた月数で減額

(A)は本来63歳から支給されるところ、60歳0カ月で繰上げたため、36カ月繰上げた減額率で計算します。

報酬比例部分(A)の減額分:1,200,000円 × 36カ月 × 0.5% = 216,000円

経過的加算も繰上げの対象となるが見た目減額はない

経過的加算(B)も併せて繰上げ時から支給されます。

(B)は本来65歳から支給されるところ、60歳0カ月から繰り上げるため、60カ月繰上げた減額率で計算します。

経過的加算(B)の減額分:300円 × 60カ月 × 0.5% = 90円

ここで、ポイントになるのは、経過的加算です。

経過的加算は見た目そのままの金額が加算されるが繰上げによる減額の影響は受けている

ことになります。

ここが大きなポイントです。

正解

60歳からの報酬比例部分(A):1,200,000円

60歳からの経過的加算(B):300円

(A)と(B)の減額合計:216,000円 + 90円 = 216,090円

繰上げ後の老齢厚生年金:1,200,000円 + 300円 ー 216,090円 = 984,210円

(下に続きます)

老齢基礎年金の繰上げのポイントはたった1つ

老齢厚生年金を繰上げた場合、老齢基礎年金の年金額はいくら?という出題もあります。

上と同じ事例で解説してみましょう。

設問

Xさんは60歳0か月で老齢厚生年金を繰上げ請求しているが、1年間に受給できた老齢基礎年金の年金額はいくらか?

解説

報酬比例部分(A)を本来の支給開始年齢より前に繰り上げた場合は老齢基礎年金(C)も必ずセットで繰上げる必要があります。

それを知っていれば簡単。

この場合の(C)は60歳時に繰上げ請求する処理します。

正解

老齢基礎年金(C):780,000円 ー(780,000円 × 0.5% × 60カ月)= 546,000円

中途半端な月の繰上げに注意する

かつては、60歳に達した月に繰上げた場合という具合に、パッと見て、”あぁ、60カ月繰上げね”という出題でした。

今は計算しないと繰上げた月数がわからないような問題となっています。

例えば、”令和○○年12月に請求した”という形です。

面倒ですが、繰上げた月数を確実にカウントできるようにしないといけません。

今後もこの形での出題が標準になるはずですから、正確に思い出せるようにしてください。例の新幹線の図です。

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繰上げ後の注意

繰上げ請求後の注意として、以下の知識が出題されています。

  • 加給年金額の加算は65歳になってから
  • 繰上げ請求後65歳になる前に初診日がある傷病でも障害基礎年金は受給不可能
  • 繰上げ請求後に厚生年金の被保険者になると繰上げ老厚も在職老齢年金の調整対象になる

単に正誤判定するだけですから確実に押さえておきます。

まとめます

経過的な繰上げ支給の老齢厚生年金と老齢基礎年金。

60歳時に退職して請求するか、61歳時に退職して請求するかはわかりませんが、どちらであっても考え方は同じ。

前提として2つのテクニックをマスターしておいてください。

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そのうえで、以下の2つのポイントを意識して計算式に対応できるようにしてください。

  • 老厚のポイント:繰上げによる減額分には経過的加算の減額を含んでいるが、経過的加算自体の見た目の減額はない
  • 老基のポイント:老厚の繰上げ請求と同時に請求しなければならない

考え方さえわかっていれば楽勝の問題。

他の受験生と差をつけるチャンスですので必ず得点できるよう整理しておきましょう。

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年金アドバイザー3級試験に初受験から2019年秋まで15回連続90点以上で合格中。満点は4回。優秀賞は6回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

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