年アド3級各問分析

年アド3級基本15 老齢基礎年金の受給資格期間 出題形式変わる!今後はどうなる?

投稿日:2019年5月15日 更新日:

シモムー

みんなのねんきん主任講師

メモ

この記事は2019年秋向けのものです

何が出題されている?

出題形式:算入されないものを選択(2018春まで)、適切な語句の組み合わせの選択(2018秋から)

この問題は昔から特別で、誤りや正しい肢を選択するのではありません。

”年金を受け取るための期間に評価されるかされないか”が問われます。

2018春までは「60歳以上」というキーワードを探すだけで一気に答えが出るサービス問題だったのですが、2018秋からサービスは終了。

全く違う形式の問題として登場しました。

これから先はどうなるか?

おそらく2018春までの形式には戻らないと思います。

そんな事情を前提に分析をしてみます。

過去10回の正解となった知識

  • 2019春 日本国籍取得者の合算対象期間、学生納付特例を利用して追納しなかった期間、学生だった期間の合算対象期間
  • 2018秋 日本国籍取得者の合算対象期間、学生だった期間の合算対象期間
  • 2018春 60歳以上で任意加入して滞納しても受給資格期間に算入されない
  • 2017秋 60歳以上で任意加入して滞納しても受給資格期間に算入されない
  • 2017春 60歳以上で任意加入して滞納しても受給資格期間に算入されない
  • 2016秋 60歳以上で任意加入して滞納しても受給資格期間に算入されない
  • 2016春 60歳以上で任意加入して滞納しても受給資格期間に算入されない
  • 2015秋 60歳以上で任意加入して滞納しても受給資格期間に算入されない
  • 2015春 60歳以上で任意加入して滞納しても受給資格期間に算入されない
  • 2014秋 出題なし

正解を見てもどれだけ特殊な問題かよくわかると思います。

他の問題は同じ知識で連続で正解にしないのですが、2018秋を除いて出題があった回全てがこの知識で正解になっています。

あまりにワンパターン化し過ぎたのを嫌ったのでしょうか。

2018秋からは穴埋め問題として出題されました。

今後は「60歳以上を探せ!」では対応できないはず。

一体どんな期間が出題されているかを集計してみました。

過去の出題でよく出る合算対象期間とは

過去9回に遡り、どんな合算対象期間(年金額に反映しない期間)が問われるのかをまとめてみました。

第1位学生が任意加入しなかった期間
学生で任意加入したが納付しなかった期間
第2位被用者年金制度の加入者の配偶者で任意加入しなかった期間
被用者年金制度の加入者の配偶者で任意加入したが納付しなかった期間
在外邦人が海外に居住していた期間
在外邦人が任意加入したが納付しなかった期間
外国人が日本国籍(永住許可)を取得した場合の取得までの海外在住期間
第5位学生納付特例の適用を受けたが追納しなかった期間
第6位60歳以上で任意加入したが納付しなかった期間
納付猶予制度の適用を受けたが追納しなかった期間
第8位外国人が永住許可を受けて任意加入したが納付しなかった期間

学生納付特例と納付猶予制度は合算対象期間ではないですが、追納しなければ年金額に反映せず、合算対象期間のようなものなので、このテーマで出題がされています。

このランキングを上から順番に理解していけばそれで得点できます。

出題傾向から年金制度を考える

では、個々の合算対象期間を押さえる前に、共通事項を理解しておきましょう。

個別の理解はそれからです。

任意加入制度と合算対象期間の趣旨

そもそも合算対象期間として、年金受給のための資格期間に算入するのは理由があります。

今でこそ、原則20歳以上の全ての人は強制的に年金制度に加入する仕組みですが、昔はそうではありませんでした。

いろいろな事情があって、「あなたは入れません」とか「入る入らないはあなたの自由」という時代がありました。

その後、昭和61年4月からの現行制度が始まってからは、ほとんどの人が強制加入させられました。

現行制度が始まって間もない期間は強制加入期間だけでは年金をもらうため条件を満たせません。

ですので、強制でなかった時代のいろいろな期間を合せて資格期間を満たせば年金をあげようとなりました。

ただ、当然のこと、その期間は保険料を納めていないので年金額に反映させるわけにはいきません。

年金額には反映しないけど、条件面としての年金をもらうための期間には加えてくれる。

それが合算対象期間です。

任意加入してから滞納しても合算対象期間?

以前は、

せっかく任意で加入しても、その後に滞納すると、その期間は単なる未納期間となっていました。

未納期間は年金をもらうための期間には算入されません。

”自分の意思で加入の道を選んだから滞納して年金に結びつかないのも自己責任”という考え方でしょう。

ところが、

平成26年4月から任意加入後の滞納期間も合算対象期間になるという取り扱い変更がありました。

当時、年金への意識が低く、任意加入しなかったとしても、その間は年金をもらうための期間に算入される。

逆に

当時、年金への意識が高くても、任意加入後に滞納してしまったら年金に結びつかない。

後者も救済しないと不合理であるという考え方だろうと想像できます。

ですので、任意加入後に滞納しても合算対象期間になります。

ただ、1点気をつけないといけません。

それは、加入しまいが、加入後滞納しようが合算対象期間として認められるのは強制適用の年齢期間(20歳以上60歳未満)のみです。

合算対象期間として認められるのは”20歳以上60歳未満の期間”に限定

ここはしっかり頭に入れます。

この点を突いた正解が長らく続いていました。

だから、「60歳以上」というキーワードを探せば、それが正解になっていたんです。

(下に続きます)

個別の合算対象期間の理解

やみくもに多種多様な合算対象期間を覚えようとするのは愚の骨頂。

よく出るものから順に押さえるのが試験対策の王道です。

よく出る順+関連グループ毎に見ていきましょう。

第1位・第5位 学生

学生は平成3年3月までは強制加入ではありませんでした。

ですので、任意加入しなければ合算対象期間。

任意加入後に滞納しても合算対象期間。

2018秋はこの「平成3年3月」が穴埋め問題として登場。

2019春も連続してこの穴埋めが出ています。

この日付は覚えておいた方が良いでしょう。

平成12年からは学生納付特例制度が始まりました。

学生納付特例として承認を受けた期間は後から追納すれば保険料納付済期間となりますが、追納しなくても年金をもらうための期間として認めてもらえます。

第2位 被用者年金制度加入者の配偶者

サラリーマンたる夫が厚生年金に加入しているからその世帯の年金権は確保されている、したがってその配偶者である妻は年金制度に入る入らないも本人次第。

ということで、強制加入の対象外でした。

ですので、任意加入しなければ合算対象期間。

任意加入後に滞納しても合算対象期間。

余談ですが、当時こういった配偶者の方々は任意加入していた人の方が多かったようです。

第2位 在外邦人

以下の2つのことが設問に登場します。

まず、現行制度は以下のとおり。

  • 20歳以上65歳未満で任意加入することができる
  • 任意加入しなくても合算対象期間
  • 任意加入後に滞納した期間も合算対象期間

次に、昭和61年3月までの旧制度では

  • 任意加入すら不可能
  • 昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの海外居住期間は合算対象期間

昭和36年4月というのは国民年金が始まった年なので、それより前の期間は認められません。

また、現行制度では原則65歳に達するまで在外邦人は任意加入できる点に注意。

あくまで合算対象期間となるのは20歳以上60歳未満の期間限定です。

第2位 外国籍

現行制度では、国籍に関係なく強制加入ですが、日本国籍を取得しなければ加入不可という時代もありました。

そこで、日本国籍や永住許可を受ける前の日本在住期間は合算対象期間となります。

また更に踏み込んで、その人が来日する前の昭和36年4月以降の期間も合算対象期間となります。

この来日前の海外在住期間の合算対象期間がよく問われます。

2018秋では昭和36年4月以降という点で穴埋めが出ました。

2019春も連続して同じ論点が穴埋めになっています。

第6位 60歳以上で任意加入して滞納

今までの説明から、”60歳以上”を見た瞬間”だめだこりゃ!”となりますね。

「国民年金に任意加入して」という出題なので、どういう状況かはハッキリ書かれていません。

いずれにせよ、60歳以上で任意加入後の滞納は合算対象期間にはなりません

引き続き、60歳以上ときたらピーンとくるようにしないといけません。

第6位 納付猶予期間で追納しない

これも学生納付特例の考え方と同じです。

例え追納しなくても年金をもらうための期間には算入されます。

今回はこれが答えになる!

以前まではこんな予想をしていました。

シモムー
他の肢は見なくてもいいです。肢の中に”60歳以上”というのを探してください

今後はどうなることか。

出題の形式が変わったので予想がつきません。

ただ、過去の状況を見ると、よく出る合算対象期間は決まっています。

上に列挙した個別の合算対象期間のキーとなる日付と共通のルールである”20歳以上60歳未満の期間限定”という点はしっかり押さえましょう。

形式変更後の2018秋・2019春はほとんど同じ問題でした。

問われたのは以下の2つ。

  • 外国籍の人
  • 学生

今後もこの2つは要注意です!

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年金アドバイザー3級試験に初受験から2019年春まで14回連続90点以上で合格中。満点は3回。個人賞は5回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

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