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年金ニュースは毎週発行している「みんなのねんきん」メルマガの中でご紹介した当時のニュースを掲載しています。
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2015年1月21日 日本経済新聞 朝刊
厚労省 国民年金の滞納者に対する強制徴収を拡大 20万人が対象
国民年金の第1号被保険者は保険料を自分で納めないといけません。
納めなければどうなるか。
電話で督促されたり、訪問で督促されます。民間業者に委託して年金事務所ごとに督促には力をいれています。
私が勤めていた年金相談コールセンターにも「○○という会社から電話があったけど詐欺ではなかろうか?」という相談がよくありました。
最近は国はかなり強気で取り立て体制を整えています。
記事によれば所得400万円以上で7ヶ月以上保険料を滞納している20万人に督促を実施するとのこと。
指定期限内に納付しないと強制的な手段に打って出ます。
それは、預金口座などの財産差し押えです。
この差し押えは最近できるようになったわけではありません。
法律の規定は昔からあったわけですが、なかなか利用されなかったと聞いています。
個人が相手ですので手間がかかるだけで効率が悪いという判断があったかと思います。
もっとも、本人が納めなければ将来の年金額に反映しないだけなので、自分自身に跳ね返ってくるだけだから放っておこうと行政側も考えていたかもしれません。
ところが、納付率が6割までに低下した状況で、真面目に納めている人からみれば滞納者に甘いのは不公平です。
そういった状況から厚労省も本腰あげて取り立てを強化する姿勢を打ち出しているわけです。
今後は所得水準をもっと引き下げて対象の範囲を広げていくとのこと。
年金事務所も税務署のような怖い存在になることが必要なのかもしれません。