年アド3級各問分析

【2020秋最新版】年アド3級技能応用10 退職金・老齢年金と税金 所得税の仕組みをイメージせよ!

シモムー

みんなのねんきん主任講師

過去の出題傾向からシモムーの感想

最後の技能応用問題は退職金にかかる税金と年金にかかる税金の話。

退職金ですから純粋な年金の話ではない。

なのでちょっと苦手意識が働きますが恐れることはありません。

過去10回の出題はこんな感じです。

  • 2020春(模擬)退職所得金額の計算 公的年金にかかる雑所得の計算
  • 2019秋 公的年金にかかる雑所得の計算 退職所得金額の計算
  • 2019春 退職所得金額の計算 公的年金にかかる雑所得の計算 年金からの源泉徴収択一
  • 2018秋 退職所得金額の計算 公的年金にかかる雑所得の計算
  • 2018春 退職所得金額の計算 公的年金にかかる雑所得の計算 年金からの源泉徴収択一
  • 2017秋 公的年金にかかる雑所得の計算 退職所得金額の計算
  • 2017春 退職所得金額の計算 公的年金にかかる雑所得の計算
  • 2016秋 退職所得金額の計算 公的年金にかかる雑所得の計算
  • 2016春 退職所得金額の計算 年金からの源泉徴収択一
  • 2015秋 退職所得金額の計算 公的年金にかかる雑所得の計算
  • 2015春 退職所得金額の計算 公的年金にかかる雑所得の計算

もうわかりますね。以下の2問しか出ないんです。

  1. 退職所得金額の計算問題
  2. 雑所得の計算か源泉徴収の知識判定問題

1はさすが、銀行の窓口担当を対象とした試験であって毎回の出題が徹底されています。

退職金を預けてもらうセールスの中で税金がどれくらいかかるかという知識が必要なんでしょう。

2は公的年金の話。

年金は数ある所得のなかで”雑所得”に分類されますが、”公的年金特有の雑所得”という扱いになっています。

これを計算せよという問題です。

4回に1回くらいの割合で年金からの源泉徴収の正誤判定問題。

2018春、2019春は全部をミックスさせた全部のせ問題となりました。

しかし新しいことは問われていません。

過去問対策をすれば確実に得点できます。

ここ注目!ここがポイントだ!

共通:所得額を出すための作業をするだけ

まず、

この問題に取り掛かる上で、わかっていなければいけないこと。

それは、

所得税を計算するための所得額を計算する

ということ。

ご存知の方は良いのですが、私が年金アドバイザーに最初に挑戦したころは、この問題で何をしているのか、よくわかりませんでした。

何をするのかわかれば、理解すべきこともわかります。

年金や退職金は、受け取った金額そのままに課税されるわけでなく、税制で認められれた控除額を引いて残った所得額に課税されます。

ですので、

所得額がわからないことには課税できない。

このテーマでは、課税されるための所得額を出す作業をしていくという認識を持ちましょう。

前半:退職所得金額の計算は2分の1を忘れるな!

さて、

まずは退職金を受け取った時の税金からいきましょう。

考え方は以下のもの。

退職所得金額=①退職金から②退職所得控除額を引いた③その半分

この退職所得金額に税率を掛けて退職金にかかる所得税が算出されるというわけです。

①退職金

これは問題文中に「退職一時金」として載っているものをそのまま使うだけです。

②退職所得控除

800万円 + 70万円 ×(勤続年数※ ー 20年) ※1年未満の端数は1年に切り上げ

が控除できる額です。

この問題で暗記すべきはここです。

これは問題文中に載っていないので頭に叩き込んで試験に臨むしかありません。

ちなみに勤続年数は20年超の場合にはこの計算式を使い、20年以下では別の計算式になります。

別のも覚える?いえ、20年超の事例しか出ていないのでこれだけ覚えます。

③その半分

①から②を引いて、最後に③半分にすると退職所得金額が出ます。

私の経験上、この③は要注意

なぜか忘れてしまうことが多いからです。①から②を引いただけで満足してしまう。

①②③をこう覚える

そこで、私はこれまでの反省からこんな計算式に機械的に当てはめています。

退職一時金 ー {800万円 + 70万円 × (勤続年数 ー 20年)}


最初から分数の形にしておくということ。

これで2分の1忘れがなくなりました。

(下に続きます)

後半1:年金にかかる雑所得計算なら楽勝

雑所得問題も単なる所得額を出す作業

退職所得金額は他の収入とは別に税金計算をし、しかも上で見たとおりかなり優遇されています。

数千万円の退職金をもらっても、所得額は数十万円。そこに税率を掛けるわけですから。

一方、年金も優遇された税制になっていて、年金制度だけでみた雑所得計算をすることになっています。

最初に説明したとおり、この問題も所得額を出す作業。

それが退職金か年金かが違うだけです。

話が逸れますが、この雑所得計算は高齢者を優遇し過ぎていると批判を受けています。

そこで、年金からの収入額が1000万円を超えると控除額が頭打ちになるという改正がされ、2020年から受け取る年金に適用されています。

2020春(模擬)では、解く上で参考にする表の中に「(1000万以下の場合)」という記載での出題でした。今後もこの点を心配する必要はないと思います。

興味がある方は、みんなのねんきん上級認定講師の大須賀先生がまとめてくださったコラムが役に立ちますので参考にしてください。

【2020年最新】年金も増税? 老齢年金の税金はこうなる

大須賀信敬みんなのねんきん上級認定講師 目次1 どんなニュース?簡単に言うと2 どんなニュース?もう少し詳しく!2.1 ...

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「公的年金等」は企業年金も含む

所得額の計算は、まずは収入額を把握するところから。

事例では必ず、公的年金と私的年金である企業年金も受け取る設定になっています。

ここでの計算はこの企業年金も合算することを忘れてはいけません。

この問題が出る時は「企業年金基金」ばかりなんですが、現実では確定拠出年金や国民年金基金なんかも合算しますので頭にいれておきましょう。

控除額は表に当てはめるだけ

年金額の合算を事例の中にある表に当てはめるだけ。

ひっかけとして、「基礎控除」や「配偶者控除」が載っていますが無視します。

これらは雑所得と他の所得とを合わせて、最後に引き算するものだからです。

問われているのは「公的年金等にかかる雑所得の金額」なので無視です。

最低額を忘れるな!

65歳以上になると、公的年金等控除額に最低額(110万円)が設定されているので忘れないようにします。

早速2019秋では、改正後の数値で出題がされました。

2020年(令和2年)分の雑所得を計算せよという問題だったからです。

メモ

最定額は2020年からの改正で120万円から110万円に引き下げられました

例えば、計算した結果、控除額が100万円であっても110万円に引き上げて年金総額から引き算します。

私も最低額を忘れて、上の例ですと100万円を引いてそれを答えとし、間違えてしまったことがあります。

みなさんも私の屍を乗り越えてこんなところで引っかからないようにしてください。

後半2:源泉徴収の問題は数字を覚えておく

数回に一度の割合で源泉徴収問題が雑所得計算の代わりに出ることがあります。

この問題は数字を覚えておくだけでいいと思います。

  • 公的年金の税率:5.105%
  • 介護保険の天引き:65歳になってから

従来、公的年金の源泉所得税は扶養親族等申告書を提出した場合に5.105%、未提出で10.21%だったのですが、2020年からは未提出でも5.105%で計算されることとなりました。

まとめます

技能応用問題の中ではラクな部類。

私は割りと早い段階で解くことが多いですね。

”800万円+70万〜”っていうのを忘れそうで早めにやってます。

前半の退職所得控除額は鉄板の問題。

分数の形にして2分の1を忘れないように。

後半は雑所得計算か源泉徴収知識の正誤判定かという問題。

中でも雑所得計算問題の可能性が高い。

65歳以上なら最低額を忘れないように。

このテーマでは、所得税をどのような過程で算出するのかを頭でイメージできるようにすることが大事です。

そうすれば、暗記をせずとも自然に何をすれば良いかがわかるはず。

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シモムー3級モード

年金アドバイザー3級試験に初受験から2019年秋まで15回連続90点以上で合格中。満点は4回。優秀賞は6回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

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