出典記事が発表された日:2016年6月23日
どんなニュース?簡単に言うと
2016年6月29日。マイナンバーカードの申請をしてから3カ月と15日。ようやく交付通知書(はがき)が届きました。今回参考にした新聞記事によると交付枚数は申請の約51%なんだそうです。せっかく興味を持ったマイナンバーなので年金との関係を調べてみましたよ。
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どんなニュース?もう少し詳しく!
今から遡ること3カ月前。
ネットで確定申告をしようとしたところ、住基カードの中に入っている電子証明書の有効期限が切れているじゃないですか。
電子証明書が使えないとネットでの確定申告はできません。
今年はやむなく郵送で申告したんです。
せっかくなので来年に向けて住基カードに代わりになるマイナンバーカードを申請してみました。
にしても・・・。連絡が来るのにこんなに時間がかかるとは・・。
この交付通知書を市区町村役場に持参してようやくカードを手に入れることができます。
「早速、今日(6月29日)行ってみるか!」
ところが・・・。
役場に行くにも予約が必要だそうで、最短でも7月21日とのこと。
ハガキが来るのに3カ月も待たされて、受け取るのにあと1カ月も待つのかよ!
というわけで、やむを得ません。
待っている間にこの際なのでマイナンバーと年金について調べてみました。
マイナンバーと年金の関係
生活保護費の不正受給、年金記録問題、国や自治体の情報照会のムダ・・。
これらの問題に対応するためマイナンバーが登場しました。
一言でいうと、行政が私たちのお金の流れを把握できるようにするためのもの。
まず、全国民1人1人にマイナンバーを割り振っておきます。
就職すればマイナンバーを勤め先に知らせます。
株を取引しようとして口座を開けば証券会社にマイナンバーを知らせます。
勤め先や証券会社は誰にいくら払ったか、マイナンバーと共に行政に知らせます。
行政は「各人がどこからいくらもらっているか」をマイナンバーを通じて把握でき、適正に税を徴収します。
また、マイナンバーを使って、国や自治体同士の情報照会が簡単になります。
その結果、手続きをする際の添付書類が省略されて簡素化します。
というのが、マイナンバーの使われ方です。
マイナンバーは現時点では「社会保障」「税金」「災害支援」の3分野で活用されることになっています。
ですので年金もマイナンバーと切っても切り離せないものなのです。
具体的に年金制度にどう使われる?
日本年金機構はマイナンバーを利用して他の行政機関から主に2つの情報を取得するとのこと。
- 地方税関係の情報
- 住民票関係の情報
1は国民年金の保険料を免除や猶予する時の審査に使います。
免除や猶予は一定以下の所得であることが必要。
所得の情報をマイナンバーを通じて照会することで申請時の添付書類が不要となります。
2は住民票上の情報を年金の情報とリンクさせるということです。
例えば住所が変わって市区町村に届出をしても年金のデータベースとはつながっていないので、別途年金上の届出が必要でした。
これが不要になります。
ちなみに年金を既に受け取っている人については、既に住民票情報とつながっているんですよ。
年金請求時に住民票コードを申告してもらい、そのコードを元に年金上の住所が変わる仕組みになっています。
その仕組みをマイナンバーを使って、我々現役の年金加入者にも拡大するということです。
また、年金の請求をする際の住民票の添付や所得証明等も要らなくなる予定。
つまり、
これからは年金行政もマイナンバーを使い、各種審査や情報管理を効率化させ、ひいては私たちの申請の手間も若干ですが簡略化されるということなんです。
ついでに、
これなら同一人の年金の記録なのにバラバラになってしまった年金記録問題も起きませんよね。
年金機構の個人情報流出事件が影響してスタートは遅れる
じゃ、いつからマイナンバーを利用して効率化・簡略化されるのか。
それは、あの事件を抜きに語ることはできません。
2015年6月。
マイナンバーの通知カード配布まであと4カ月という時に年金機構から個人情報が流出しました。
その数、125万件。
結局、犯人って捕まってないですよね。
あれからでしょうか・・。
マイナンバーも恐ろしいことになるんじゃないかと漠然とした不安があります。
そんな事情があり、日本年金機構がマイナンバーを扱うのはしばらく待てということになりました。
今回参照した新聞記事によれば、2017年11月からようやく各自治体との情報連携が可能とのこと。
他の行政機関は同年7月に連携が開始しているので年金だけが遅れる形になります。
他にも遅れが生じている
参照した新聞記事によれば、他にも遅れが生じているとのこと。
例えば、
私が申請したマイナンバーカード。
2016年6月15日時点で申請の51%しか交付できていない。
私はネット上で申請したんですが、申請自体は非常に簡単でした。
データとしての写真さえあれば30分もあれば完了します。
※参考 マイナンバーカード総合サイト
あまりに簡単だったので、「さすが国家プロジェクトだけあって、気合入っているなぁ」
と感心していたのですが・・。
交付システムが何度もトラブルに見舞われ、その影響を受けて申請の半分しか交付されていない。
私も申請したこと自体をすっかり忘れておりました。
また、ネット上の個人専用ページ「マイナポータル」の運用開始も半年遅れて2017年の7月とのこと。
ただでさえ、われわれのメリットはあまり感じられないのに、普及するのか?と疑問に思います。
今回のニュースまとめ
今回のニュースのポイントは以下のとおり。
- マイナンバーを利用して年金の届出事務が効率化・簡略化される
- 年金機構の個人情報流出問題で年金とマイナンバーの連携はしばらく先
- マイナンバーカードの交付や個人専用ページの運用にも遅れが生じている
ま、来年の確定申告にまでに間に合えば私としては遅くたって問題ありません。
お茶でも飲みながら気長に待つことにします。
ところで・・、
今回の記事を書くに当たり、情報収集していて驚いたことがありました。
それは勤務先にマイナンバーを提供するのは義務ではないということ。
私はてっきり義務として教えないといけないと思っておりました。
法律の条文上は「提供できる」という表現なんだそうです。
だったら国もしっかり周知してよ〜って思ったんですが・・(するわけないか)。
だからと言って、「任意だから教えません」では問題社員として会社と軋轢が生じるだけ。
結局、会社の担当者が行政の窓口で折衝することになるので、会社としては「何としてでも提供せよ」ってなりますよね。
これって交通検問と同じです(あれも任意だけど事実上強制)。
私がイヤだなぁと思ったのはここ。
「義務として制度の運営をしたいのに、体裁上は強制になっていないという点」
プライバシーの侵害だと訴えられた時に「任意である」と説明するためなんでしょうか。
こういう責任回避する姿勢が見えるとうんざりします。
住基カードの二の舞いにならないことを祈るばかりです。
出典・参考にした情報源
ありません