年アド3級各問分析

【2020秋最新版】年アド3級技能応用9 年金請求手続 マイナンバーで変わった添付書類とは

シモムー

みんなのねんきん主任講師

過去の出題傾向からシモムーの感想

この問題も前問に続いて手続き関係です。

2問の構成は決まっています。

  • 1問目:特別支給の老齢厚生年金の請求手続きに関する知識
  • 2問目:健康保険の任意継続被保険者、雇用保険の基本手当のいずれか

このテーマは被用者年金一元化やマイナンバー活用の影響を受けて、近年色々と変わっています。

そのあたりが出題にどう影響するか。

今、一番不安なのはマイナンバー。

年金機構でマイナンバーの活用が本格的に始まったのでそれがどういう形で出題されるか。

モヤモヤしていたのですが、2020春(模擬)でようやく出題あり。

今後はマイナンバー活用による添付書類の知識が重要です。

ここ注目!ここがポイントだ!

前半:典型3論点+マイナンバーによる情報連携

まずは、過去10回の正解を遡ってみます。

  • 2020春(模擬)マイナンバーによる情報連携で住民票・所得証明が不要となった
  • 2019秋 受給権が生じていれば、請求は在職中でもできる
  • 2019春 厚生年金基金に加入していた期間が10年未満なら企業年金連合会へ
  • 2018秋 受給権が生じていれば、請求は在職中でもできる
  • 2018春 送付されてきた氏名等が印字済みの年金請求書を無くしても再発行はできない
  • 2017秋 厚生年金基金に加入していた期間が10年未満なら企業年金連合会へ
  • 2017春 送付されてきた氏名等が印字済みの年金請求書を無くしても再発行はできない
  • 2016秋 受給権が生じていれば、請求は在職中でもできる
  • 2016春 送付されてきた氏名等が印字済みの年金請求書を無くしても再発行はできない
  • 2015秋 受給権が生じていれば、請求は在職中でもできる

正解になる典型的な3論点は以下のとおり。

  • 厚生年金基金に加入していた期間が10年未満なら企業年金連合会へ
  • 受給権が生じていれば、請求は在職中でもできる
  • 送付されてきた氏名等が印字済みの年金請求書を無くしても再発行はできない

まずは、3つをつぶすところからいきましょう。

厚生年金基金は加入期間に着目

厚生年金基金は実質的に廃止の改正がされています。

フェードアウトしていく知識になるんじゃないかと思っているのですが、依然として出題が続いています。

着目するのは1つだけ。基金への加入期間が”10年いくか、いかないか”

10年内なら企業年金連合会、10年以上なら当該基金。

という判断で問題ありません。

在職中でも請求可能

仕事をやめないと請求できないのではないか?

という世間の誤解がありますが、そうではないですね。

在職中でも年金の権利が生じていれば請求手続き可能です(即、在老ですが)。

着目すべきは1つ。

その人の生年月日からの支給開始年齢。

基本知識問題でも出てきた例の男女の支給開始年齢を問題に当てはめて判定します。

支給開始年齢の思い出し方はこちらを参考にしてください。

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在職中でも、支給開始年齢に達していない事例もよくありますから、注意深く判定するようにしてください。

最初に自動で届いた年金請求書は再発行はできない

年金請求書は年金事務所に取りに行く必要はなく、待っていれば支給開始年齢の3ヶ月前に届きます。

ただし、

この自動で届いた年金請求書を紛失しても再発行はできません。

この”自動で届いた”年金請求書には、ご自身の名前や住所、年金加入歴等が印字されています。

そういった個人情報が掲載されている自動で届いた請求書に限って再発行できないということです。

紛失したのであれば、個人情報が白紙の年金請求書の空欄を書き込んで請求手続きを取ります。

マイナンバーによる情報連携が始まる

問題文中には、「個人番号(マイナンバー)は日本年金機構に収録済み」という記載があります。

つまり、”マイナンバー特有の問題を出すよ”ということを意味しています。

2020春(模擬)でようやくこの知識が登場しました。

というのも、

年金機構の情報漏洩の不祥事があったため、長らくマイナンバーの活用ができなかったのですが、2019年夏になってようやく本格活用できるようになったからです。

これにより、年金機構は住民票の情報(生年月日と住所)と所得の情報をマイナンバーを通じて確認します。

つまり、加給年金・振替加算において必要な、年金請求者の配偶者が年金請求者によって生計維持状態にあるのかを確認できるわけです。

だから、これらの添付書類が不要になった。

ただし、注意すべきは戸籍の「親族関係」の証明マイナンバーによる情報連携の対象外ということ。

2020春(模擬)はこの点、「戸籍謄本」も不要という部分が誤りだったわけです。

また、2020年9月時点において、雇用保険の情報連携もできていません(これは将来的に連携予定です)。

したがって、雇用保険の被保険者証は必要になりますからこれも注意です。

今後もこれらの知識は必ず出てくるでしょう。

なぜ添付が不要なのかという背景事情から理解しておいてください。

(下に続きます)

後半:任継か基本手当か

鉄板は任意継続被保険者 さて今回は?

2問目は2つのテーマが席を争っています。

過去10回ではこの2種類のいずれかしか出ていません。

  • 2020春(模擬)健康保険の任意継続被保険者
  • 2019秋 健康保険の任意継続被保険者
  • 2019春 健康保険の任意継続被保険者
  • 2018秋 健康保険の任意継続被保険者
  • 2018春 健康保険の任意継続被保険者
  • 2017秋 健康保険の任意継続被保険者
  • 2017春 健康保険の任意継続被保険者
  • 2016秋 健康保険の任意継続被保険者
  • 2016春 雇用保険の基本手当
  • 2015秋 健康保険の任意継続被保険者

しかも、ほとんどが健康保険の任意継続被保険者(通称、「任継(にんけい)」)。

過去10回の任継の正解は以下のとおり。

  • 2020春(模擬)退職後20日以内に申請手続きをする
  • 2019秋 保険料の納付期限は当月の10日
  • 2019春 退職後20日以内に申請手続きをする
  • 2018秋 資格喪失の前日までに継続して2カ月以上の被保険者期間が必要
  • 2018春 保険料の納付期限は当月の10日
  • 2017秋 医療費の自己負担割合は本人・家族ともに3割
  • 2017春 保険料は退職時の標準報酬月額か平均額のどちらか低い方で計算
  • 2016秋 退職後20日以内に申請手続きをする
  • 2016春 ー
  • 2015秋 保険料は退職時の標準報酬月額か平均額のどちらか低い方で計算

多くは誤っているものを選択させる形式ですが、最近は正しいものを選択させる場合もあります。

誤っているか・正しいものか、出題者の要求に必ず応える姿勢は忘れてはいけません。

そして、

過去の傾向から以下の2つのポイントを固めます。

任継のポイント1 資格取得関連

資格取得関連では、

  • 2ヶ月以上の健康保険加入の実績
  • 20日以内に申請
  • 2年間続けられる

が出題されています。数字をちょこっと変えての正解が目に付きます。

2年以上の被保険者期間

30日以内に申請

退職日の翌日から3年間

というのが典型的な出題。

どのような「2」なのかをしっかり押さえます。

任継のポイント2 保険料関連

保険料関連では、

  • 保険料額 低い方で計算(退職時or30万円)
  • 納付期限 当月10日

が出題されています。こちらもポイント1同様数字絡みで答えを作ります。

保険料額については、退職時の標準報酬月額か30万円(全体の平均額)かどちらか低い方に保険料率を乗じた額です。

2019年4月からは28万円から30万円に引き上げられました。

納付期限では、当月10日までのところを

その月の末日

というのが目に付きます。

健康保険は保険証があれば、すぐに給付を受けられる(診療を受けられる)。

そのため、その月の早い段階で先に保険料をもらうという発想で理解します。

基本手当だったら数字を変えてくる

さて、任意継続被保険者の出題でなければ、雇用保険の基本手当の可能性が。

雇用保険であれば数字に着目です。

  • 所定給付日数150
  • 退職前カ月間の賃金を基に賃金日額を計算
  • 基本手当の日額は賃金日額の45%相当額
  • カ月間の給付制限

これらの内容は長年サラリーマンをしてきた60歳以上の人が定年などで自己都合退職する場合です。

この場合しか出ないので、150日とか45%をそのまま覚えておけばOK。

実際、2016春はこれらの数字を覚えておけば正解を出せました。

まとめます

請求手続きに関するテーマの問題。

年金請求の手続きについては以下に注意。

  • 厚生年金基金の場合は加入期間に着目 10年未満なら企業年金連合会へ請求
  • 在職中でも受給権が生じているなら手続き可能
  • 最初に自動で届く年金請求書は再発行不可能
  • マイナンバーによる情報連携で住民票と所得証明が不要になるも戸籍謄本は必要

健康保険の任意継続被保険者であれば2つのポイントで、どちらも数字

  • ポイント1 資格取得関連
    • 2ヶ月以上の健康保険加入の実績
    • 20日以内に申請
    • 2年間続けられる
  • ポイント2 保険料関連
    • 保険料額 低い方で計算(退職時or30万円)
    • 納付期限 当月10日

雇用保険の基本手当であればこちらも数字

  • 所定給付日数150
  • 退職前カ月間の賃金を基に賃金日額を計算
  • 基本手当の日額は賃金日額の45%相当額
  • カ月間の給付制限

これで対応できるはずです。

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年金アドバイザー3級試験に初受験から2019年秋まで15回連続90点以上で合格中。満点は4回。優秀賞は6回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

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