年アド3級 年アド3級各問分析

【2023春最新版】年アド3級 年金生活者支援給付金 出題3・1・1の法則とは?|みんなのねんきん

2019年5月4日

シモムー

みんなのねんきん主任講師

何が出題されている?

出題形式:誤っているものを選択

2020春(模擬)から毎回連続で出題中。

臨時の制度では無いのでこのまま定番のテーマになると思います。

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過去6回の正解となった知識

  • 2022秋 老齢給付金:老齢厚生年金を受給していても老齢基礎年金を受給中なら支給される
  • 2022春 老齢給付金:老齢厚生年金を繰下げ待機中でも老齢基礎年金を受給中なら支給される
  • 2021秋 遺族給付金:世帯全員の市町村民税非課税要件は無い
  • 2021春 老齢給付金:世帯全員が市町村民税非課税でなければ支給されない
  • 2020秋 老齢給付金:65歳未満では支給されない
  • 2020春(模擬) 老齢給付金:定額給付ではなく、保険料納付済期間・保険料免除期間によって金額が変わる
  • これ以前は出題なし

その内容を分析すると

  • 老齢給付金の支給対象者 2肢
  • 老齢給付金の支給額
  • 障害給付金の支給対象者・支給額
  • 遺族給付金の支給対象者・支給額

となっています。

分野としては老齢が3つ、障害・遺族が各1。つまり、3・1・1の出題が固まっています。

(2022春は総合的なものが1肢ありましたが、2・1・1でほとんど同じでした)

この配分で対策を立てていきましょう。

出題傾向から年金制度を考える

老齢給付金

支給対象者

まず、

老齢給付金は老齢基礎年金の受給者が支給を受けられます。

ここでいう「受給者」とは条文によると、

老齢基礎年金の受給権者であって当該老齢基礎年金を受ける権利について同法第十六条の規定による裁定の請求をしたもの

(出典:年金生活者支援給付金の支給に関する法律 第2条第1項)

となっており、老齢基礎年金の権利が生じて、かつ、裁定の請求(年金の支給を開始してほしいという請求)をして現に年金の決定を受けている人に限定しています。

とすれば、

繰下げ受給を希望して待機している人はまだ裁定請求をしていないので、この給付金の対象となりません。

この点、2021秋で出題がありました。

2022春は

老齢厚生年金を繰下げ待機中の場合、

2022秋は

老齢厚生年金を受給している者は、

支給されない という出題でしたが、あくまで老齢基礎年金を受給していればOKです。

それでは逆に、

繰上げた場合はどうでしょうか?

以下に要件を示す通り、「65歳以上」でなければ支給されないので、繰上げてもすぐには支給されないこととなります。

2020秋で出題がありました。

つぎに、

老齢基礎年金の受給者でもあっても全ての受給者が一律にもらえるものではありません。

具体的な対象者は老齢基礎年金の受給者で以下の3つを満たす人です。

  1. 前年の年金収入+所得額が所得基準額以下
  2. 世帯全員が市町村民税非課税
  3. 65歳以上

2020春(模擬)では2と3が出ました。

2021春は2について、「同一世帯の者の所得にかかわらず」という出題で誤り。

2022春は2について、そのまま正しい肢として出題。

今後もこの中から繰り返し出題されることが予想されます。

老齢給付金の額

支給額は一律固定の金額ではありません。

月額5,000円を給付基準額とし、保険料納付済期間と保険料免除期間によって、人により異なります。

メモ

月額5,000円は法律に直接書かれている金額です。全国消費者物価指数をもとにして政令で改定することになっています。令和4年度は5,020円と読み替えることになっており、障害給付金・遺族給付金の給付基準額も同じです。

2020春(模擬)はこの点で、

定額の月額5,000円である

として、誤りとなりました。

つぎに、

2022秋は更に踏み込んだ額に関する出題がありました。

ここで、老齢給付金の計算式は

  1. 納付済期間分:5,020円 × 納付済期間 ÷ 480
  2. 免除期間分:10,802円 × 免除期間 ÷ 480

1と2を合算したものとなります(4分の1免除期間のみ、10,802円を5,401円とします)

”2”の免除期間分の方が単価が高いのがわかります。

仮に1と2に同じ期間を当てはめると、免除期間の方が単価が高いので”2”の方が高くなる、というのが2022秋の出題。

次に出題がある場合は同じ肢で出るとは思えませんが、計算式の構造だけは押さえておきます。

障害給付金・遺族給付金

支給対象者

まず、

支給対象者は老齢給付金と同じく全員一律ではありません。

具体的には以下のとおり。

  1. 障害基礎年金遺族基礎年金の受給者
  2. 前年の所得額が扶養親族の数に応じて政令で定められた金額以下である(障害・遺族どちらも同じ)

つまり、老齢給付金と同じく本人の所得が一定水準より高いともらえないというものです。

ただ、所得の基準は老齢給付金とは異なります。その点2020秋で出題がありました。

メモ

対象になるための所得額の基準は、政令によれば、4,721,000円(扶養親族無しの場合)となっています。この金額も覚える必要はないでしょう。

2021秋は遺族給付金について、

世帯全員の市町村民税が非課税であることが必要

という出題がありました。

それは老齢給付金だけの要件であり、この障害給付金・遺族給付金には市町村民税非課税の要件は無いことに注意です。

障害給付金の額

月額5,000円の給付基準額は老齢給付金と同じです。

ただ、等級による違いが。

1級になると基準額の1.25倍となります。年金と同じですね。

メモ

令和3年度の給付基準額は月額5,020円なので、1級は6,275円です。

遺族給付金の額

月額5,000円の給付基準額は老齢給付金と同じです。

子が受給する場合は複数人が受給する場合があるので頭数で割った金額をそれぞれが受け取ります。

ただし、遺族基礎年金の場合は本体額に子の加算を考えた上で頭数で割りますが、この給付金では子の加算という考え方がありません。

子の加算という概念なしで、単純に給付基準額を子の数で割るということで、その点が2020秋に出題がありました。

出題が考えられる共通事項

支給対象と支給額は出題されて当然だと思いますが、以下の知識も試験的には出せそうな感じがします。

注意しておきましょう。

  1. 給付金の費用は全額国庫負担
  2. 請求月の翌月分から支給開始、支給事由消滅月分まで(基礎年金の権利が生じてから3ヶ月以内の請求なら権利が生じたところまで遡及あり)
  3. 偶数月に前月分までの2ヶ月分を支給

また、

支給しない事由として以下の3つも条文に出ていますので、これらも注意です。

上の1にあるとおり、消費税増税分による全額国庫負担ですからこういう制限があるんですね。

  • 日本国内に住所がない
  • 基礎年金本体が全額停止されている
  • 刑事施設に拘禁されている

今回はこれが答えになる!

連続の出題が6回となり、今後も出題が予想されます。

ただ、まだ歴史が浅いので、初めて見る肢が出題されます。

私も実際に受験して、「なるほどそんなルールだったのか・・」とその都度理解するようにしています。

まずは、老齢・障害・遺族の支給対象者と給付額のルールを押さえます。

ただ、6回の出題実績を見て、おおよそ出題の傾向は掴めてきました。

3・1・1の法則の範囲内でポイントを確認すれば確実に得点できると思います。



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シモムー

日本年金機構の年金相談コールセンターにて新人研修講師を担当しながら社労士試験予備校にて講師を経験。2014年より公的年金の情報を初心者目線で解説する「みんなのねんきん」サイトで情報提供開始。年金を事例で学ぶ「年金ケーススタディ」で全問題の作問と解説を担当。登録者数1950人超のYouTubeチャンネル「シモムーシェフの年金論点4分クッキング」では年金の論点を4分で解説中。具体例やイメージで理解できる情報提供を心がけている。2020年3月、障害年金手続き代行に特化した「みんなのねんきん社会保険労務士法人」設立。2021年6月から障害年金手続きのノウハウを提供する「障害年金カウンセラー養成講座」で講師としても活躍する。