【2025年度最新版】3級CBTはこう攻略せよーシモムの受験体験記ー|みんなのねんきん

2023年6月6日

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シモムー3級モード

初受験から2025年春までCBT試験(年1回のみ受験)も含めて27回連続合格中。満点は5回。優秀賞は12回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

シモムー

みんなのねんきん主任講師

  どんなコラム?簡単に言うと

私シモムーも年アド3級CBT試験を受験しています。

今回は私の受験体験からどのような試験でどのように攻略すべきかお伝えします。

このコラムで事前に雰囲気を理解したうえで、栄冠を勝ち取ってください。

どんなコラム?もう少し詳しく!

年アド3級のCBT試験とは?

2020年11月から始まったCBT形式の年金アドバイザー3級試験。

毎年度6月から翌年3月までの間で実施されています(4月・5月の2ヶ月で新年度に対応した問題を作っているようです)。

私シモムーも2023年度から年度の始まりに毎年受験することを決意しました。

CBT試験の傾向をもとに、秋と春の紙の受験にフィードバックできると思ったからです。

実際に受験した私の視点で、これから受験される皆さんにもイメージが湧くように、またCBT試験を目指す方が結果を出せるようにアドバイスしたいと思います。

試験の開始から終わりまではこんな感じ

受験の申込み

受験の申込みはコンピューターベースの試験を運営しているCBTSという会社のサイト上から予め申し込んでおきます。

CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト
CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト

資格検定の試験概要をまとめたポータルサイトです。CBTソリューションズは、業界最大300のテストセンターを活用したCBT試験を提供しております。60以上の資格検定団体にご利用頂いております。

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持ち物はたったの1つ!

会場受験と大きく違うものは持ち物です。

なんと、本人確認書類のみです。

受験票やら時計やら筆記用具すらも持参の必要がありません。

要求される本人確認書類は、”顔写真つきの公的な証明書類”。

私は運転免許証を持参しました。マイナンバーカードでも構いません。

受付では「顔写真を確認します」と言われて、実物と見比べられました。

筆記用具や時計はどうする?

筆記用具(ボールペン1本のみ)は貸与され、時間はコンピューター上で2時間のカウントダウンが行われるので必要ないのです。

やってきました大阪のテストセンター

メモ

2023年6月は大阪で、2024年7月と2025年7月は東京で受験しました。試験の流れや画面など全て一緒でした。

私が受験したのは大阪の天王寺。

あべのルシアスオフィス棟14階の一室がテストセンターでした。

ここはとてもキレイなところで、静かな環境で受験できたのは良かったです。

14時開始で予約をしました。

CBT試験は自分の都合がつく時間で予約ができるのは便利。

ただし、時間ぴったりに入室するのでは遅い。

  • 受験時刻の30~5分前に会場にお越しください。
  • 5分前までに会場にお越しでない場合、受験できません。遅刻の連絡は不要です。

(出典:受験申込時の受付メール)

私は30分前に入室して受付を済ませました。

実は2025年は到着がギリギリになってしまい、5分前の到着に。

受験はできましたが、後からこんな注意事項があることを知りました。

・試験開始時刻から30分までは遅刻を認めますが、試験終了時刻の繰り下げは行いません。

(出典:受験申込時の受付メール)

つまり、遅刻しても延長はないということ。まぁ、紙の受験と同じですね。

これは着席後、画面操作の説明を受ける”チュートリアル”の時間も含めた時間となっています。

2025年の場合、受付で説明を受け、ロッカーに荷物をしまい、着席してからすでに5分くらい経過していました。

ゆっくり”チュートリアル”を受けていましたが、時間が120分から経過していてちょっと焦った次第。

後からメールの注意事項を見て、そうだったのかと。

着席して、スタートしてから120分ではなく、申込時に「予約した時間」から120分です。

試験会場へはやはり30分前には到着すべきです!

試験開始までの流れ

試験開始までの流れの全体像はこうです。

(1)試験会場の受付にて本人確認書類を提示
(2)受験時の注意事項について確認後、同意書に署名
(3)携帯電話や上着などの私物を指定のロッカー等へ保管
(試験室での飲食や私物の持ち込みは禁止です)
(4)試験監督官による受験方法の説明後、試験室へ入室
(5)指定の席へ着席後、試験監督官の指示に従い試験を開始

(出典:受験申込時の受付メール)

(3)にあるとおり、手荷物はを全てロッカーに預けるように言われます。

スマホはスイッチを切り、腕時計もはずし、ポケットの中身がカラになっているか確認されます。

受付時に見せた本人確認書類、ロッカーの鍵、この2つだけを持ちパソコンが並んだ部屋に入ります。

受験中にメモをしたいがどうする?

3級試験では月数の計算をしたり、年金額計算をするためにどうしても手でいろいろメモを取りたい。

どうするか?

これは、メモのための白紙のA4用紙1枚がボールペンと共に渡されるので、それを活用します。

自分で用意することはできません。

不正ができないようにするためですが、会場受験よりもより厳しいと感じます。

1枚で足りない場合は?

追加で必要な場合は足りなくなった時点で要求すればもらえます。

私は両面書いても足りなかったので終盤に1枚追加しました。

自席のブースに呼び出しのチャイム(居酒屋で注文するようなやつ)があるのでそれを押せばスタッフが来てくれます。

トイレに行きたくなったらどうする?

私は行かなかったのでうろ覚えですが、トイレに行くことは可能でした。

ただし、トイレに行くことで時間延長されることはありません。

規約を見ると、原則は部屋から出られないので、トイレに行くことがないよう体調を整えておくべきです。

受験者ご利用規約(対象:CBT試験・IBT試験※) | CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト
受験者ご利用規約

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われわれの武器である電卓の使い勝手は?

われわれにとって命綱である電卓はPC上のもの(画面に表示されているもの)を利用します。

ただし、この電卓、「%」ボタンがありません。

繰上げで使う0.5%とかがそのまま押せないので、変換して計算するしかありません(0.5を100で割るか、0.005と入力)。

ちょっと戸惑いますが慣れるしかありません。

また、マウスで操作するしか無いと思いきや、キーボードのテンキーを使って計算することも可能。

テンキーのボタンで

/ 割る

* 掛ける

+ 加算

ー 減算

Enter =(結果)

が使えます。

「AC(オールクリアー)」はマウスをクリックするしかなかったですが・・・。

「BS」はテンキー部分にはなく、キーホード本体部分の”バックスペース”です。計算途中で1桁ずつ消すことができます。

「NumLock」を押してしまうと、テンキーが反応しなくなります。その場合は再度このキーを押せば使えるようになります。

画面構成はこんな感じ

試験を開始すると、まずはチュートリアルで画面操作の説明があります。

ここで、操作方法の説明があり、各ボタンの説明があります。

私の頭の中の再現映像ですが、こんな感じの画面です(ボタンの名前が間違っているかもしれません)。

私は目が疲れそうな感じがしたので、白黒反転させました(画像は反転後です)。標準は白地に黒文字です。

電卓は左下の[電卓]ボタンを押すと、この画像の右脇に表示されます。

2025年はこの電卓のサイズを3段階に変更できる仕様に変わっていました。

私は中サイズにしてある程度ストレスを軽減することができました。

文字サイズも変更することができます。好みで変更してください。

[後で確認]を押すと、[解答状況]画面で一覧欄が表示されたときに、チェックマークがついていて、「これは要検討の問題だな」ということが一覧でわかります。

前と後のボタンで進んだり戻ったりできます(うろ覚えなので[後の問題]ではなく、[次の問題]かもです(2025年追記:[次の問題]で間違いないです))。

チュートリアルが終了して、本試験開始のボタンを押すと、そこからはノンストップの2時間カウントダウンが始まります。

上で説明したとおり、試験開始時間を過ぎていると、すでに残り時間120分未満でカウントダウンとなります。

結果はその場ですぐわかる

時間がくると、解答できなくなります。

そして、即座に自身の点数が表示され、各問題の正誤が確認できる一覧が表示されます。

2025年は5分余らせて終わりにしました。見直しをしてこれでイケると確信したからです。

印刷の指示を出してからパソコンの部屋を出ます。

受付で印字した成績表を受け取って試験終了。

その場ですぐに結果がわかるというのがCBT試験の一番のメリットと言えるでしょう。

ただ、あっという間に結果が出るので「なんだかこれで終わり?」って多少拍子抜けします。

問題内容は持ち出せないのであとから検証ができないのがデメリット。

これでは誤った知識を修正して正しく勉強し直すなんてことができません。

とにかく受験時点での能力を判定するだけの仕組みがCBT試験と言えます。

2025年度のCBT問題の印象

ここからは受験後の各問題の印象について皆さんと共有します。

ただし、

CBT試験は全員が同じ問題にはなりません。

1つのテーマで複数の問題の候補があってそれらがランダムに表示される仕組みです。

私の受験結果

  • 合格
  • 総合:96点 基本知識:60点 技能応用:36点

成績表はこちらにアップしました。

【2025秋最新版】年アド3級で27回連続合格、平均96.370点の結果を出してわかった大事なこと|みんなのねんきん

公的年金制度の勉強を続けるシモムーです。 私は年金に関する情報発信をしたり、障害年金専門の社労士法人を立ち上げたり、障害年金の専門家を養成する講座を主宰しています。 「シモムーって誰?」「本当に実力あ ...

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基本知識問題

満点取れましたが、最後に見直しをして2個所変更。危なかったです。

やはり出だしは慣れない形式なのでストレスが掛かります。そのため、おかしな肢を選択していました。

ちょっとでも疑問に思うものは[後で確認]で飛ばして、落ち着いて検証することが大事です。

技能応用問題

基本知識と同様、[後で確認]を駆使して熟考する時間を削らないといけません。

以下、記憶に残っている問題のコメントを残します。

  • 老齢基礎年金の年金額:計算式を選択する紙の受験と異なり、計算結果(数字だけが並んでいる)を答えさせる難問。分数の複雑な計算式が表示できないという理由があると考えられます。図解しながら自分で計算式を組み立てて解答するので時間がかかります。
  • 繰上げ:繰上げ後の老厚には在老の適用があります。また、繰上げ後でも被保険者中の初診日であれば障害年金は支給されるという知識が紙の試験と同様出題されました。
  • 65歳到達時の年金請求書:ハガキの提出先が「市区町村」という出題がありました。そんなわけありません。
  • 退職所得金額:勤続年数20年以下の出題がありました。40万円×勤続年数で計算します。2024年に引き続き、2025年も同じパターンでした。その結果、「課税なし」という初めての結果になり、ちょっと不安でしたが正解となりました。
  • 源泉徴収される所得税額:最近の紙の受験の傾向どおり。手順を理解して順番にやれば答えが出ます。5.105%を計算するのに、0.005105を押さなければならず、慎重にやりました。

CBT試験はこう攻略せよ

最後に、今回の試験を振り返り、今後受験される方へのアドバイスを送ります。

平日受験がいいと思います

かつて年アドではない、別の試験においてCBT試験を受けたことがあります。

そのときはものすごい狭いパソコン教室が試験会場になっていて、ストレスを感じながら受験したことを覚えています。

2023年の大阪の試験会場は広々としていて非常に快適にかつ、集中して受験できました。

2024年は東京の八丁堀で受験しましたが、ここもそんなに悪くなかったです。

2025年は東京の錦糸町で受験しました。狭い会場でしたが、隣に受験生がいなかったので割と集中してできました。

試験会場によってはパソコンが小さかったり、外がうるさい可能性があると思うので、どの会場を選択するかは結構重要かもしれません。

ただ、選択の余地が無い場合は、せめて平日受験にすべき。

おそらく土日は混むと思います。

隣に受験生がいるとか、部屋の出入りが激しいなどの状況で、集中できない可能性もあるからです。

誤りか正しいか会場受験以上に気を配る

繰り返しますが、CBT試験のデメリットは試験終了後に問題の検証ができない点。

なぜ間違えたのかの確認ができないので試験から学ぶことができません。

今持っている知識を純粋に判定するためだけに存在するのがCBT試験です。

今回、2つ間違えてしまったのですが、検証ができずに困っています。

おそらくあれか?というぼんやりした感覚があるだけで、こういうのがCBT試験の短所ですね。

見直す時間があったので最初から一つずつ確認したのですが・・・。

考えられることは誤りを選択するのか正しいものを選択するのか、問題の要求に答えられなかったということが考えられます。

会場受験の場合は、問題冊子に誤りの選択か正しいものの選択か、ぐるっと丸をつけてから解き始めるのですが、CBTではこれができません。

どちらの答えが要求されているのか、紙の試験以上に気を配る必要があります。

紙の受験には無い小さなストレスをいかに抑え込むか

紙で受験するわけではないため、あちこち小さなストレスを感じます。これらにいかに早く慣れるかが問題です。

ストレスをいくつか列挙してみると、

  • 1つ1つの選択肢に◯とか×とかマークできないので、検証が効率的に進まない
  • とにかく電卓が使いづらい
  • 部屋への人の出入りが結構あるので気になってしまう

こんな感じでしょうか。

受験前からこのような事態を予測できればストレスは多少は抑えられると思います。

無駄な時間の削減を徹底させる

2時間で基本知識30問、技能応用20問を解くので時間が足りません

悩む時間は無駄。

うーん、と考えているから時間が足りなくなるのです。

そこで、私は次の方針で臨みました。

  • 少しでも悩む状況になったらすぐに[後で確認]ボタンを押して飛ばす。悩む時間を極力削減する
  • 経験則上選択肢の1や2よりも3・4・5の方が正解となる可能性が高い。後半の肢から検討するようにする
  • これが答えだと思ったらそれで答えとし、他の肢は検討しない。自身の知識を信じて次の問題に進む

結果、2025年は30分時間が余ったので問1から見直しをして、いくつか当初見落としていた点を修正し、96点取ることができました。

結局、やるべきことはこれだ!

最後に、悩む時間をなくすにはどうしたら良いかのアドバイス。

確実な知識を増やして、その知識で勝負するということです。

確実な知識は過去問を徹底させるしか方法はありません。

私の分析コラムや4分クッキングの動画を参考にしながら、確実な知識を1つずつ積み上げていってください。

電卓の利用の点で会場受験にはないハンデがありますが、CBT試験ではやむを得ないものと割り切るしかありません。

確実な知識で勝負する

これで合格に近づきます。がんばりましょう!

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