【2025秋最新版】年アド3級 厚生年金保険の標準報酬制度 どう決まる?を押さえよ|みんなのねんきん

2024年12月31日

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シモムー3級モード

初受験から2025年春までCBT試験(年1回のみ受験)も含めて27回連続合格中。満点は5回。優秀賞は12回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

シモムー

みんなのねんきん主任講師

何が出題されている?

出題形式:誤っているものを選択

社会保険制度で採用されている標準報酬全体の知識が問われます。

健康保険と共通したルールも出題されますが、厚生年金特有のルールについても注意。

定時決定随時改定等の標準報酬月額を決定・改定するルールや標準賞与額が出題されています。

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過去10回の正解となった知識

  • 2025春 定時決定は4月から6月に受けた報酬で標準報酬月額が決定される
  • 2024秋 標準賞与額の上限は月あたり150万円
  • 2024春 養育を始めた月の前月の標準報酬月額が育児休業期間中の標準報酬月額となる
  • 2023秋 随時改定は固定的賃金の変動があった月から4ヶ月目に改定される
  • 2023春 定時決定による標準報酬月額は9月分から適用される
  • 2022秋 標準賞与額は年3回までの賞与が対象となる
  • 2022春 標準報酬月額の上限は32等級、65万円
  • 2021秋 随時改定は固定的賃金の変動があった月から4ヶ月目に改定される
  • 2021春 標準賞与額の上限は月あたり150万円
  • 2020秋 定時決定による標準報酬月額は9月分から適用される

過去10回の正解の内訳は、2つに偏っています。

  • 標準賞与額
  • 定時決定・随時改定

これらを徹底的に押さえます。

出題傾向から年金制度を考える

押さえるべき3つの標準賞与額の知識

1 賞与額の1,000円未満の端数切捨て

標準報酬月額は保険料と将来受け取る年金額を算出する基礎として使われるキリを良くした給与額のこと。

事務処理の正確化と簡略化を図るためにあります。

とすれば、

定期的に受け取る報酬月額と同様、ボーナスについてもキリをよくして届出することになります。

そこで登場するのが、1000円未満端数切り捨てというルール。

これを

10,000円

とか

100円

として正解を作ります。

最近は正解になっていないですが、いつ復活してもいいように押さえておきます。

2 4カ月ごと年3回までの賞与が標準賞与額の対象

賞与というくらいですから、頻繁に支給されるものではない。

逆に、頻繁に支給されるものであれば報酬月額に組み込む。

制度はそのように考えています。

ではその境目はどこにあるか。

まで支給される賞与が標準賞与額の対象となります。

4回以上の支給があるなら、報酬月額として評価。つまり、標準報酬月額の一部になります。

この肢もほぼ毎回登場。

2021春、2022秋は

3ヵ月ごとに年4回

としてこれが正解(つまり、標準賞与額ではなく標準報酬月額の一部となる)。

2022春、2023春、2023秋、2024春、2025春は正しい肢として出題がされていました。

年3回なのか年4回か支給回数をしっかり区別します。

3 標準賞与額の上限は150万円/月あたり

標準賞与額は将来受け取る年金額にも影響するので年金財政への配慮から上限が決まっています。

それは月あたりで150万円。

1カ月で複数回支給されても、150万円で打ち止めです。だから”月あたり”。

2回合わせて月150万円が上限です。

健康保険の仕組みでは年度累計で把握されるのは医療保険の別記事で解説したとおり。

数字と月あたりってところが健保との違いですね。

2021春は「180万円」として正解。当然、数字も押さえます。

2024秋は1年間の累計で150万円が上限?として正解。月あたりで考えます。

通勤手当は標準報酬月額の対象か?

対象になります。

なぜなら、”報酬”に該当するからです。

報酬とは”労働の対償として受け取る全てのもの”

交通費が労働の対償と言えるのか疑問に思うかもしれません。

これはこんなふうに考えます。

支給義務の無い通勤手当を敢えて会社は支給する

労働者は交通費を払わずに済んでいる

従って報酬である

という扱いです。

会社が交通費を払わなくても違法ではないですよね。

派遣で働く場合に交通費は出ないなんてことをよく耳にしますし。

では、通勤手当として交通費が支給された場合それが全額報酬になるのか?一定額なのか?

全額が対象となります。

一定額までは非課税になる税金の話と混乱させたいのでしょうか。

これを

一定額までは

とか

上限が設けられている

と正解を作ります。

定時決定は3カ月平均で年に1回見直し

定時決定は1年に1回、4月から6月の3カ月間に実際に受けた報酬の月平均額から標準報酬月額の見直しをするイベント。

正解になる場合は、月平均の範囲を違う数字にして正解を作ります。

例えば、2018春では

6ヵ月間に受けた報酬の月平均額

として正解。

2025春は

その年の4月に受けた報酬

として正解。

1ヶ月の報酬のみで1年の標準報酬月額を決めるわけではありません。

いつからいつの報酬の平均を取るかに着目して押さえます。

2020秋は決定した新しい標準報酬月額はいつから適用されるのかという初の問題が登場。

これは9月分から翌年8月分までということになります。

「7月分」として誤りを作りました。

全く同じ形で2023春も正解となっています。

随時改定はいつ改定されるかに注意

上で説明した定時決定は年に1回の改定ですが、昇給などで報酬月額が大きく変わった場合は随時に改定する仕組みがあります。

2021秋には初めてこの随時改定が正解に。

仕組みとしては、

  • 報酬の根幹部分(固定的賃金の変動があり
  • 変動してからの3ヶ月平均を取った報酬月額を標準報酬月額に当てはめたら2等級以上差が出た
  • その翌月、つまり変動月から4ヶ月目に従来の標準報酬月額が改定される

と、時系列でいつから改定されるかをしっかり押さえます。

2023秋は変動があった翌月に即改定という点で正解になりました。

変動があってから3ヶ月の平均を見て、その翌月(4ヶ月目)に改定されますからいつから改定されるかという点に注意です。

育児休業中の標準報酬月額は?

過去10回の出題で正解になったことは1度しかないのですが、この育休中の標準報酬月額についても常連の肢となっています。

休業中ですから報酬が出ないことが多いでしょう。

すると、標準報酬月額はどう決めることになるのか?

それは、養育開始月の前月の標準報酬月額がそのまま休業中の標準報酬月額となります。

2024春で正解になった出題は、

養育開始月の前月までの3ヶ月間の報酬の平均額を基礎

というものでした。

こんな定時・随時改定のような平均はとりません。

正解となる可能性は低いですが、前月であることを押さえておきます。

まとめ

このテーマは、標準賞与額の3つを押さえておくことが大事。

  • 賞与額の1,000円未満の端数切捨て
  • 4カ月ごと年3回までの賞与が標準賞与額の対象
  • 標準賞与額の上限は150万円/月

そして、

通勤手当は全額が標準報酬月額の対象となる

定時決定・随時改定については、

  • 定時決定の対象となる報酬は4月から6月に受けたもの
  • 定時決定による新しい標準報酬月額は9月分から
  • 随時改定は変動月から4ヶ月目に改定
  • 養育開始月の前月の標準報酬月額がそのまま育児休業中の標準報酬月額

以上を押さえておけば、いずれかが正解になるはず。

特にボーナスはこれまでの傾向から正解となる可能性が高いので数字をしっかり押さえておきましょう。


3級出題全テーマを網羅!


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