確定拠出年金のキャンペーンがすごいことになっている件|みんなのねんきん

画像の出典:国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト「iDeCoガイド」

どんなニュース?簡単に言うと

個人型確定拠出年金が2017年1月に改正されて、数ヶ月が経過しました。今までの年金制度の広報と比較して、この確定拠出年金に関しては力の入れようがすごい。今回、ここまでやるのかと思った4つのキャンペーンについて、2017年4月現在の国の周知・広報をまとめてみました。

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どんなニュース?もう少し詳しく!

2017年1月。

個人型の確定拠出年金(以下、個人型DC)がその対象者を大幅に広げて改正されました。

このブログでも何度か取り上げてきましたので、何がどう変わったかは詳しく説明しません。

おまたせ!確定拠出年金の改正法成立!え?私も入れるの?|みんなのねんきん

どんなニュース?簡単に言うと 2016年5月24日に確定拠出年金法を改正する法律案が可決しました。施行されるのは2017年1月1日。大きく変わるのは加入できる人が公的年金加入者全員になったこと。詳しい ...

改正以降、その周知のために相当な力を入れてキャンペーンが行われているようです。

2017年4月になり、公式キャラクターの制定や映画とのコラボレーションなどの情報が入ってきました。

「すごい力の入れようだなぁ・・」

年金制度の広報・周知でここまで力を入れるのは見たことがありません。

今回は、ここまでやるのかと思った4つのキャンペーンについて、確定拠出年金に対する国の周知・広報を紹介していきます。

ここまでやるのか1 愛称は公募で決定!「iDeCo」がそれ

最初に、「お!こんなことするんだ」と思ったのが愛称の公募。

「iDeCo」の選定理由は、以下のとおり。

  • 英語表記の individual-type Defined Contribution pension planの単語の一部から構成され、個人型確定拠出年金をうまく表している。
    また、「i」には「私」という意味が込められており、自分で運用する年金の特徴を捉えていること。
  • 「イデコ」は親しみやすい響きで、小文字と大文字の交互の組合せが、スタイリッシュでおしゃれな印象を与えること。

(出典:厚生労働省 プレスリリース 2016年9月16日

応募総数4,351件の中から30代女性会社員の方の案が選ばれたとのことです。

当初、イメージだけを先行させようとする愛称決定にはあんまり良い印象は持っていなかったのですが・・。

今回、選定理由を改めて見てみると、なるほど、よく考えているなぁと。

特に、

「i」には「私」という意味が込められており、自分で運用する年金の特徴を捉えている

ここまで、考えていたのかよーと感心しました。

この30代女性会社員の方のセンスはすごい。

ところで、

2017年3月の年金アドバイザー試験には3級・2級ともにこの愛称の問題が出て、びっくり。

「そういえば、DとCは大文字だったな」

と書けたので、2級では1点ゲットしました。

ここまでやるのか2 なんとスマホアプリも開発されていた!

こりゃ、開発費に金かかっているぞー

と思ったのがなんと個人型DCのスマホアプリまでが開発されていたということ。

(タップで拡大)

画像の引用:国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト「iDeCoガイド」 アプリの説明

運用のシミュレートができるとのことなので、こんどダウンロードしてみようと思いました。

2017年3月末に発表されたばかりなので、今後はバージョンアップで機能が増えるのかもしれません。

(私のアンドロイドのバージョンが古くて今回は断念しました)

ここまでやるのか3 映画とのコラボレーションだと?

は?映画とのコラボ?

2017年6月に公開される映画『花戦さ』とのコラボレーションでポスターが配布されたとのこと。

映画『花戦さ』は、戦国時代において、花をいけることで世の平穏を祈り、人生に生きる希望を与えようと奮闘する、池坊専好(いけのぼうせんこう)という花僧と、暴君と化した天下人・秀吉との戦いを描いた物語です。

今回のポスターでは、こうした映画の内容に合わせて「花ある未来をいけてみませんか?」というキャッチフレーズを掲載しています。

厚生労働省としては、できる限り多くの方がiDeCoを活用して、「老後に花を添えて」いただけるよう、確定拠出年金普及・推進協議会や国民年金基金連合会など と協力して、今後もiDeCoの普及推進に努めていきます。

(出典:厚生労働省 プレスリリース 2017年4月17日

個人型DCで「老後に花を添える」というつながりです。

最初は、「なんかのアニメかな?」程度の認識だったのですが、予告編を見たら、豪華俳優陣の本格映画でびっくり。

映画の内容よりも、広報への力の入れ具合に度肝を抜かれました。

公式ウェブサイトはこちらです。

ここまでやるのか4 イデコちゃんって?

最後に紹介するのは公式キャラクターのイデコちゃん。

こちらは警察官のイデコちゃん。

なぜ、警察官かといえば、個人型DCは公務員が個人的に加入できるようになったからですね。

こちらは、主婦のイデコちゃん。

専業主婦 = 国民年金の第3号被保険者も個人型DCに加入できるようになったからですね。

最初、オバQかなと思ったのですが、

年齢不詳のシロイルカ。iDeCo のことなら何でも知っていて、老後の暮らしに困っている人がいると、どこからともなく現れ、時には親切に、時には厳しく iDeCo について教えてくれる。口癖は「~デコ」。

出典:厚生労働省 プレスリリース 2017年4月17日

だそうです。空も飛びませんし、犬が嫌いというわけでもない(と、勝手に想像)。

”みんなのねんきん”でも公式キャラクター「猫野一家」がいますが、この手のキャラクターデザイン作成の費用は安くありません。

すごい力の入れようです。

おデコに特徴があるからシロイルカなんだそうで・・。

なかなか可愛くていいんじゃないですか。

「ワシらの方がかわいいぞ!」

と一家の主、猫野トラはなぜか勝ち誇っていますけど・・。

今回のニュースまとめ

今回のニュースは、

個人型確定拠出年金の改正に関する国の周知・広報を取り上げました。

国は相当な力を入れて周知しようとしているのがわかると思います。

私たちの老後の生活に直結する年金制度ですから周知に力を入れるのは大事なことだと思います。

税制の恩恵が大きいので加入するメリットがあるのは他でも散々説明されています。

ただ、デメリットもきちんと理解しないといけません。

私自身が加入しているのでわかるのですが、

一旦加入すると、原則として途中で解約して返金してもらうようなことはできず、一番のデメリットは運用がうまくいくかどうか不明ということです。

これら、デメリットに関しても同じくらい周知の内容に盛り込む必要があるんじゃないかと思います。

そのうえで、

国の周知は大いにやってもらいたいと思います。

出典・参考にした情報源

厚生労働省 プレスリリース

国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト「iDeCoガイド」



最後までコラムをお読みいただきありがとうございました

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シモムー

日本年金機構の年金相談コールセンターにて新人研修講師を担当しながら社労士試験予備校にて講師を経験。2014年より公的年金の情報を初心者目線で解説する「みんなのねんきん」サイトで情報提供開始。年金を事例で学ぶ「年金ケーススタディ」で全問題の作問と解説を担当。登録者数2000人超のYouTubeチャンネル「シモムーシェフの年金論点4分クッキング」では年金の論点を4分で解説中。具体例やイメージで理解できる情報提供を心がけている。2020年3月、障害年金手続き代行に特化した「みんなのねんきん社会保険労務士法人」設立。2021年6月から障害年金手続きのノウハウを提供する「障害年金カウンセラー養成講座」で講師としても活躍する。