年金ニュース

聞いてないよ〜!年金ニュース創刊号の中身とは?

投稿日:2017年4月11日 更新日:

出典が公開された日:2016年12月

どんなニュース?簡単に言うと

政府広報のパンフレットで「年金ニュース」の創刊号を入手しました。実は今年(2017年)の2月には既に第2号も出ていたのですが、こんなニュースが出ていたとはつゆ知らず。今回はその創刊号の中身について、シモムーの視点で解説します。

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どんなニュース?もう少し詳しく!

花粉症で病院に行った待合室。

何気なく、パンフレットの棚を見てみると「年金」の文字が!

年金に目がないシモムー。

全てを投げ打って急いで駆け寄り、目を輝かせながら舐めるように読み込んだのは言うまでもありません。

実はこの「年金ニュース」。

創刊号となっているのですが、去年(2016年)の12月付で発行されたもの。

聞いてないよ〜。

と思いながら、次に行った薬局にも置いてありました。

ついでに近場の図書館や駅構内を探してみたのですが、そこには見当たりません。

どうやら医療機関にしか置いていないようです。

ということは高齢者をターゲットにした内容ということでしょうか。

一体何が書いてあるのか。

今回はこの政府広報のパンフレットを引用しながらじっくりその中身を解説してみます。

全ての画像は政府広報のパンフレットからの引用になります。

年金の仕組みを簡単に説明

冒頭で年金の構造を簡単に説明しています。

2015年から共済年金は厚生年金と一緒になりました。

20歳以上の全ての人が「国民年金」「厚生年金」に加入するシンプルな説明になっていることがわかります。

2017年1月からの個人型確定拠出年金の加入範囲が広がりました。

それを受けて、「私的年金」という表記で3階部分も示されています。

専業主婦の第3号被保険者も私的年金に加入できることが図でわかります。

下段の図はなるほどなぁと今更ながら感じます。

年金の支払いは「現役からの保険料収入」「国庫負担」「積立金」で賄っていることを天秤のバランスで示しています。

つまり、

我々が納める保険料が直接年金の支払いに充てられ、足りない分を税金と積立金の取崩しでカバーしているという構造です。

ただし、

これからも寿命は伸びて、現役世代は減るのでバランスが保てない。

だから、マクロ経済スライドで支払額が増えるのを押さえる(実質減らす)ということも説明があります。

平成30年4月からは減らせなかった分を繰り越す方式になったことが小さく説明があります。

これが2016年12月の改正で変わったキャリーオーバー方式です。

既に年金を受け取っている人には「減りません」と断言

まず目につくのが「年金額は減りません」という部分。

しかし、前提として「賃金と物価が上がっている経済状況では」となっています。

確かにそのとおりです。

今の年金額の改定ルールは賃金と物価が上がりさえすれば減りません。

減るどころか、増えます。

確かに政府は経済再生に全力で取り組んでいるんでしょうが、一向に賃金と物価は上がりません。

逆に賃金が減っているので2017年度は減ったんですが・・。

「減りません」って断言していいんでしょうか。

これは誤解を与えそうな表現で怖いです。

また、

平成33年4月から賃金下落に合わせて遠慮なく年金額を減らす改正が始まることが書かれています。

それまでに賃金が毎年上がるような状況になるのか・・・。

改正の当初、私は”平成33年って随分先だな”って思っていました。

これは経済再生に時間がかかることを見越したものなんでしょう。

(下に続きます)

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年金受給間近な人にはごく当たり前のことが書かれている

年金をもうすぐ受け取る人向けには特段変わったことは書かれていません。

60歳台前半の年金は徐々に受取り年齢が上がっています。

そして、全ての人が60歳台前半の年金はもらえなくなります。

改めて、「平成42年」と言われていると、まだまだ時間がかかるなぁ。

という印象です(年号が変わっているでしょうけど)。

国民年金の保険料上昇は平成31年度まで

まず、1つ目の「Q」で保険料の今後の見通しが書かれています。

厚生年金については平成29年9月で上限に達します。

国民年金も従来は平成29年度で上限到達だったのですが、「平成31年4月」となっています。

これは、今回の改正で産前産後期間の保険料を免除する仕組みができた関係です。

その財源として保険料が100円上乗せとなりました。

つまり、

平成29年度・30年度 16,900円

平成31年度から 17,000円

となったんです。

この金額をベースにして賃金・物価に合わせて多少金額は上下します。

また、

最後の「Q」で年金を受け取るための最低加入期間が25年から10年になったことが書かれています。

これも2016年の改正で決まった大きな項目です。

今年2017年の8月で変わることになっています。

いまだに持ち主不明の年金記録は2000万件もある

この項目で目を引いたのが「持ち主不明の年金記録が約2千万件あります」という部分。

5000万件の記録問題が生じて10年経ちます。

まだ、そんなにあるのかと驚きます。

既に亡くなった人の記録とか必ず残ってしまうものもあるでしょうが、半分近くが持ち主不明というのには絶句します。

パートタイマーの社会保険加入条件が引き下げられた

遠い昔の感じですが、そういえば!

2016年10月からパートタイマーの社会保険加入が拡大されました。

そして半年後の2017年4月

労使合意があれば500人以下の企業でも拡大可能となりました。

更には

2017年1月からは個人型確定拠出年金の対象者が拡大。

ここまでで2016年の全ての改正内容について、3ページのパンフレットで網羅されていました。

今回のニュースまとめ

シモムー

今回のニュースは

政府広報のパンフレットを引用して、年金改正に関してどんな広報をしているのか解説してみました。

印象に残った部分をまとめてみると、

  • 共済年金がなくなり、20歳以上の全ての人が「国民年金」「厚生年金」に加入するシンプルな構造の公的年金
  • 年金の支払いは「現役からの保険料収入」「国庫負担」「積立金」で賄っている
  • 「年金は減りません」って断言して大丈夫か
  • 国民年金の保険料は平成31年度まで上昇
  • 持ち主不明の年金記録は未だ約2千万件

といったところです。

改正の細かい内容はこのブログでも取り上げました。

それをどう国民にわかりやすく伝えるかという点が今回興味を持った部分です。

改めて、昨年2016年はいろいろなことが改正されたなぁと感慨深い。

さて、

今回の記事をまとめてみて、以下のことが気になりました。

  1. 医療機関にしか配布されていないのはどういうことなんだろう
  2. 年金が減ることを正直に話した方がいい
  3. 持ち主不明の年金記録2000万件の広報をもっと強化すべきでは

1については、今回私が花粉症だったからこそみつけたわけで、なんで他では見かけないのかがわかりません。

書いてある内容は我々現役世代にも関係することばかりなので、もっと目につくところに置いてほしいんですがどうなんでしょう。

居酒屋なんかにおけば酒の勢いで年金談義に花が咲くというものです。

2については、経済成長ができないと年金は増えないということを正直に説明すべきだと思います。

こんな「減りません」って言った矢先から2017年度は減ったんですから、国は嘘つきだと言われかねません。

それで、嘘つきだとお叱りを受けるのは年金相談の最前線の現場なんです。

3については、解決が難しい問題。

問題発覚から10年経って、半分近くが持ち主不明なんですよね。

個人型確定拠出年金に愛称なんかつけている場合じゃなくて、こっちの問題にお金を使って広報すべきだと私は思います。

さて、次回は第2号を手に入れているので、その内容に迫ってみたいと思います。

出典・参考にした情報源

政府広報発行 年金ニュース 創刊号 平成28年12月

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  • この記事を書いた人
シモムー

シモムー

日本年金機構の年金相談コールセンターにて新人研修講師を担当しながら社労士試験予備校にて講師を経験。2014年より公的年金の情報を初心者目線で解説する「みんなのねんきん」サイトで情報提供を続ける。年金を事例で学ぶ「年金ケーススタディ」で全問題の作問と解説を担当。具体例やイメージで理解できる情報提供を心がけている。

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