出典記事が発表された日:2016年02月26日
どんなニュース?簡単に言うと
厚生労働省より国民年金の保険料がどれだけ納付されているか県別のデータが公表されました。47都道府県のうち、きちんと納めている県はどこか?ヒントは冒頭の画像です。
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どんなニュース?もう少し詳しく!
厚生労働省が国民年金の納付率というデータを公表しました。
平成27年12月末までに納められた状況をもとにしたものです。
要は納めるべき保険料がどれだけ納まっているかというもの。
そこには県別の納付率も公表されています。
さて、あなたの県の納付率は一体何位でしょうか・・。
国民年金の保険料は誰が納めるのか
そもそも、
国民年金の保険料は自営業者や学生・無職の人が納めなければいけません。
厚生年金に入っているサラリーマンや、そのサラリーマンに扶養されている専業主婦といった方は個人的に納める必要はありません。
国民年金の保険料を個人的に納める人を「第1号被保険者」といいます。
第1号被保険者は上のサラリーマンや専業主婦の方以外の人で20歳から60歳になる前の人が対象となります。
「以外」の方なので無職の人も第1号被保険者となるんです。
保険料を納める方法は3つ
保険料は3つの支払い方法があります。
- 今納める
- 先に納める
- 後で納める
方法1が一番標準的です。
そもそも保険料は翌月末日までに納付するというルール。
期限を過ぎるとどうなるか。
大丈夫。
過去2年分までは今納めることができます。
方法2は先に納める方法で前納と言います。
方法3は保険料を納められずに免除してもらった場合に10年内であれば納められ、これを追納と言います。
納付率って何なのさ
ここで、
納付率を計算する際は方法1・2で納められたものが計算の対象となります。
今、納めるべきものと、前納で納まっているものが対象。
つまり、ある年において本来納めるべき月数に対して何ヶ月分が納まっているのか、その割合を示したものなんです。
納付率 =
納められた月数
本来納めるべき月数
「本来納めるべき」ということは逆にいうと、
本来納める必要がない月=例えば全額免除を受けた・学生なので全額の猶予を受けたという月は分母から除くことになっています。
3年度分の納付率が公表される理由
さて、
この納付率、3年度分のデータが公表されています。
なぜか。
過去2年分の保険料を今、納めることができるから。
なので、
今年度の分(これを現年度分という)と過去の年度の分(これを過年度分)のデータが出ているんです。
これらの予備知識を頭に入れて、厚生労働省のデータを見ると、
「フムフム。なるほど〜」
ってなると思います(出典は最後に載せていますよ)。
発表!納付率トップはあの県
前置きがだいぶ長くなりました。
この納付率の都道府県別のデータ。
冒頭の画像がヒントになって、多くの人が「あぁ、あそこか!」とうなずけたはず。
平成27年度の12月までにおける(現年度分)データをご紹介しましょう。
トップ10は以下のとおり。
順位 | 都道府県 | 納付率 |
1 | 島 根 | 71.9 |
2 | 新 潟 | 71.7 |
3 | 富 山 | 71.4 |
4 | 石 川 | 69.4 |
5 | 福 井 | 69.3 |
6 | 山 形 | 69.2 |
7 | 岐 阜 | 68.3 |
8 | 長 野 | 67.9 |
9 | 秋 田 | 67.6 |
10 | 三 重 | 66.9 |
(出典:厚労省資料より編集)
第1位は島根県。
よくみると、北陸地方の県が多く並んでいます。
私の出身、長野県も上位に。
よくやったぞ長野。
そして、下位の10は以下のとおり。
順位 | 都道府県 | 納付率 |
1 | 沖 縄 | 38.0 |
2 | 大 阪 | 48.8 |
3 | 東 京 | 55.4 |
4 | 福 岡 | 55.6 |
5 | 埼 玉 | 56.0 |
6 | 長 崎 | 56.5 |
7 | 千 葉 | 56.7 |
8 | 鹿児島 | 56.8 |
9 | 大 分 | 57.2 |
10 | 兵 庫 | 57.5 |
(出典:厚労省資料より編集)
比較的九州地方が多い状況です。
沖縄は群を抜いて低い状況ですね。
島根とは34ポイントも差がついています。
県民性が出ているんでしょうか。
地方によってもこんなにバラつきがあるんですねぇ。
今回のニュースまとめ
今回のニュースは
- 納付率=本来納めるべき月数に対して何ヶ月分が納まっているのか
- 全額免除された月は納付率の計算からは除かれる
- 納付率トップは島根県、ワーストは沖縄県
こんなにも地域によって納付率に差があるのはちょっと意外。
特に沖縄はだいぶ毛色が違いますね。
もともと沖縄の国民年金は本土の国民年金制度よりも9年遅れて始まり、本土に復帰した昭和47年に統合されたといういきさつがあります。
そういった背景事情も影響しているのかもしれません。
ところで、
冒頭の写真は「佐太神社(さだじんじゃ)」という島根県にある神社の写真。
公式ホームページもあるんです。
ちょっと簡単すぎましたか?
シモムー
みんなのねんきん主任講師