年金ニュース

知ってます?6月に届く年金の通知書 再発行と雑学編

投稿日:2017年6月21日 更新日:

出典:日本年金機構 ウェブサイト のものを加工

文:みんなのねんきん上級認定講師 藤田正人

どんなニュース?簡単に言うと

毎年6月は新年度の年金が初めて振り込まれる月。合わせて関連の書類が届くことになっています。今回はこの時期に送られる通知の特徴や注意点を、「みんなのねんきん」の藤田講師が年金相談実務の経験を踏まえて解説します。今回は再発行の注意と雑学でまとめました。

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どんなニュース?もう少し詳しく!

みんなのねんきん上級認定講師の藤田です。

前2回で紹介した6月に届く年金の通知。

知ってます?6月に届く年金の通知書 これ何?いつ?誰に?編

出典:日本年金機構 ウェブサイト のものを加工 文:みんなのねんきん上級認定講師 藤田正人 目次1 どんなニュース?簡単に言うと2 どんなニュース?もう少し詳しく!2.1 年金額改定通知書ってなんでし ...

知ってます?6月に届く年金の通知書 中身の何に注意する?編

出典:日本年金機構ウェブサイトのものを加工 文:みんなのねんきん上級認定講師 藤田正人 目次1 どんなニュース?簡単に言うと2 どんなニュース?もう少し詳しく!2.1 多くの場合は合体したハガキ形式で ...

今回は、年金額改定通知書と年金振込通知書について再発行と通知に関する余談をしていきます。

いってみましょう。

もう1回送って欲しい!はもちろんOK!でも、2つの通知に違いがあります

前回の記事でも書きましたが、これらの通知ハガキは開く途中で破けることが結構あります。

特に濡れているとまずい。

梅雨の時期ですから注意したいところです。

ですので、破れてしまったので再度送って欲しいという需要があります。

また、

過去の年金額を証明するものが欲しいという需要もあります。

再発行の手数料はいくらでしょう?

ご丁寧に「おいくらですか?」とわざわざ訊かれる方もいます。

再発行に要する費用は無料ですのでご心配なく。

年金額改定通知書の再発行

年金額改定通知書は今年送られた分から過去5年以内の改定のあった年のものについて再発行できます。

ただし、年金決定を受けた以降の改定年分の再発行に限ります。

年金の決定が無いのに発行して欲しいというのは無理ですね。

この年金額改定通知書を再発行したいというケースは、多くは過去の年金額の証明として使いたいという場合です。

「いついつの年の年金額がわかるものを提出せよと言われている。だから再発行してよ。」

という場合に対応するわけです。

年金振込通知書の再発行

今回発行された振込通知書のみ再発行が可能です。

過去分は発行できません

ここが年金改定通知書と大きく異なるところです。

振込通知書は単なる通知(お知らせ)という位置づけなんでしょう。

新たな振込通知書データが作成されると過去のものは上書きされるシステムです。

ですので、今回の振込通知書が再発行できるのは、次の振込通知書データが作成されるまでの間に限ります。

ところが、

「過去にいくら振り込まれたのか確認できない。だから再発行して欲しい」との要望が多いんです。

この要望には現状では応えることができません。

年金額改定通知書は年に1回の発行が普通ですが、振込通知書は人によっては年に何回も発行します。

振込通知書の過去データを残すことはその保存量が膨大になってしまうからでしょうか。

したがって、直近に送った内容のものしか再発行できないことになっています。

具体的にどうすれば手に入る?

電話で依頼

一番簡単な方法がこれ。

ねんきんダイヤルや年金事務所に電話で依頼することです。

ねんきんダイヤルでは受付から再発行まで5営業日程度かかり、それから郵送されます。

出掛けたうえで窓口で依頼

年金事務所、街角の年金相談センターに出掛けて再発行を依頼する手もあります。

年金受給者本人が本人確認書類を持参して依頼する場合は、原則として即日発行されます。

本人以外の親族等が本人からの委任状、窓口に来た方の本人確認書類を持参された場合も原則として即日発行されます。

窓口で本人確認ができない、その他の事情で即日発行されないことがあります。

その場合は、受付のみして後日、本人宛に郵送されます。

郵送で依頼する

年金額改定通知書、振込通知書の再交付のための申請書(ハガキ)があります。

これを年金事務所に郵送すれば、その後本人宛に郵送されます。

行きも帰りも郵送ですからこれは時間がかかる方法ですね。

(下に続きます)

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2つの通知に関する雑学

一通り、全3回にわたり2つの通知に関する内容から再発行に関する注意点まで解説してきました。

最後に少し雑学をお話していきましょう。

なんと!発行者が違っている!

もう一度、2つの通知書をご覧ください。

(出典:日本年金機構 ウェブサイト クリックで拡大)

見た目で大きく違うこと。

見本の年金額改定通知書と振込通知書の一番下の発行者を見てください。

前者は厚生労働大臣(画像真ん中)、後者は支払部署の課長(画像右端)となっています。

この違いは、年金額改定通知書は処分通知といわれる、年金額の決定通知になるので、年金証書を含め、年金額の決定に関する通知書は厚労大臣が記載されます。

年金額改定通知書部分の裏面には、教示文という、「この処分に不服な場合は・・」と始まる文章が掲載されています。

処分通知にはこの教示文が必ずあります。

まぁ、そうは書いてあっても、法律の規定通りの決定は、不服申し立てしてもくつがえりません。

申し立てはできますが、社会保険審査官において却下されます。

また、

振込通知書は単に振込額のお知らせであり、処分通知ではないので、担当部署の役職名が記載されることになっています。

だから、公印もそれぞれ違います。

どうです?すごい違いでしょ?

って・・・こんなことはどうでもいいかもしれないですけど・・。

単体の年金額改定通知書について

ここまでは、年金額改定通知書と振込通知書が一体となったハガキについて説明をしてきました。

ところが、

一体となっていない、単体の年金額改定通知書が送られる人がいます。

(出典:日本年金機構 ウェブサイト クリックで拡大)

なぜ振込通知書がついていないのでしょうか。

それはいわゆる通常の振込みが無いからです。

具体的には

  • 年金額改定通知書の年金額が0円の場合・・・振込額がない

これは当たり前ですね。

また、年金額が記載されていても、

  • 年金を担保に融資を受けている
  • 年金の受け取りを振込以外の方法として郵便局の窓口受取(現金で受取る)にしている
  • 年金額が役所等から差押えされている

これらに該当すると振込通知書が作成されません。

しかし、年金額の改定があったことは全員に共通ですから、年金額改定通知書だけが届くというわけです。

そのための単体ハガキなんですね。

複数の年金受給権がある場合

以前の解説でも触れましたが、年金の権利が複数ある場合、原則としてハガキではなく、封筒に複数の年金額改定通知書が同封されます。

複数というのは「老後の年金を国民年金と厚生年金からもらっている」という場合ではありません。

それはハガキで対応できます。そうではなく、

老後の年金と障害の年金をもらっている

というような種類が異なって複数ある場合を指します。

しかし、複数の権利があるからと言って、複数の年金をそれぞれ丸々全額受け取っているとは限りません。

年金の選択と併給調整という難しい仕組みが関連しています(詳細を語ると日が暮れますので省略します)。

多くの場合、片方は受け取れるけど、片方は全額停止というケースがあります。

この場合、

受け取れる片方の年金については年金振込通知と年金額改定通知となり、全額停止の年金は年金改定通知だけになります。

ちなみに、

複数の年金は4桁のコードで区別しています。

参考までに・・・

  • 1150 老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金両方とも同じ年金コード)、65歳前の老齢厚生年金を含む。老齢基礎年金単独も含む
  • 1450 遺族厚生年金(遺族基礎年金を併給する場合は、それも含む)
  • 6450 遺族基礎年金(遺族厚生年金がない、単独の遺族基礎年金)
  • 1350 障害厚生年金(1、2級該当で障害基礎年金と併給する場合は、それも含む)
  • 5350 障害基礎年金(障害厚生年金がない、単独の障害基礎年金)
  • 2650 障害基礎年金(受給権が昭和61年4月より前にあった障害福祉年金を受けていた場合)
  • 6350 障害基礎年金(20歳前にあった障害による障害基礎年金)
  • 5950 寡婦年金(60歳から65歳前まで受給できる)

共済年金からの年金や旧制度の年金も含めれば更にいろいろあるのですが、詳細を語ると夜が明けてしまいますので省略します。

つまり、これらのコードが複数ある人が封筒による通知を受け取る人ということです。

今回のニュースまとめ

今回のニュースは、

この6月に届く、年金額改定通知書と年金振込通知書について

  • 再発行の注意点
  • 発行者の違い
  • 単体の年金額改定通知書の場合
  • 複数の年金がある人の注意

をまとめてみました。

3回にわたり、これらの通知のウンチクを語ってきましたが、こんなにたくさんの説明が必要なんですね。

これでも、全てを語っていないんですよ。

もっと細かい指摘や、制度との関連で、説明することは山ほどあります。

今回の年金額改定通知は減額ですが、2年前は、一応、プラス0.9%の増額改定がありました。

そのときは、増額改定だから、そんなにお怒りになる受給者は少なかったのですが、それでも、

  • 0.9%プラスになっていない
  • もっと上げるべき
  • 何で停止額があるのか

などなど、結構な量の問い合わせがあったものです。

年金は、増えても叩かれ、減ればもっと叩かれ、受給者やそのご家族の方からすれば、その気持ちはよくわかります。

が、文句を言っても仕方ないとは思いつつ、何か言わないと気がすまないというお気持ちなのではないでしょうか。

そんな印象を持ちますね。

確かに、年金の通知に関しては、どんな通知にしても説明が足りていないため、訊いてみないとわからないってことがほとんどなのも事実です。

今年も年金額改定通知書の発行件数は、5000万件以上あるでしょう。

それでも、この件数分の問い合わせがあるかというと、そんなに電話等をうける人数はいませんから、全体の件数に対しては、ごくわずかの方しか問い合わせしてこないことも確かです。

多くの方は、そんなもんか、ってことで見ても気にしない、そもそも見ていないという方が圧倒的に多いのでしょう。

ところで、この6月に、「年金額改定通知書」「振込通知書」「支給額変更通知書」「年金の支払に関する通知書」(これが出たら、単体の振込通知書はないですが)、この全てが届く方もいることでしょう。

このような方から相談があったら、お手上げ状態になることもありますが。

でも、担当部署では、ちゃんと説明をしていますよ。

ただし、受給者にわかっていただくのは大変なことですが・・・。

またの機会に他の通知書関係の説明ができたらと思っています。

出典・参考にした情報源

「年金額改定通知書・年金振込通知書」日本年金機構 ウェブサイト

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藤田上級認定講師

藤田上級認定講師

日本年金機構の相談現場で10年以上研修講師を担当。見た目は派手だが実力は折り紙付。研修により指導した者の数は延べ1000人以上にのぼる

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