年アド3級各問分析

【2020秋最新版】年アド3級技能応用2 老齢基礎年金の年金額 3つの手順と5つのポイント

シモムー

みんなのねんきん主任講師

過去の出題傾向からシモムーの感想

前半はポイントを押さえ、手順通りに考えていけばあっという間に答えに辿り着く問題。

技能応用1に比べると格段に簡単です。

計算式の正誤を答えるだけですし。

後半は繰上げ・繰下げの知識ですが、基本知識問題の延長です。

この2問は絶対に得点したい、いや、得点できる問題です。

ここ注目!ここがポイントだ!

前半:老齢基礎年金の年金額の計算式は3つの手順で考える

計算式が並んでいる問題でまず最初に念頭に置きたいこと。

効率よく解答できないか

ということ。

闇雲に先頭から事例を読み込んで、選択肢を上から順に検証していくやり方ではいけません。

どんな試験でも時間との戦いになります。

普段から無駄が無いような解き方をするクセをつけてください。

「どうしたら無駄なく解けるかな?」と考えてみるんです。

これは他の計算式が並んでいる問題全てに言えることです。

さて、

この問題では3つの手順で考えます。

  1. 20歳前から厚生年金に加入しているか確認
  2. 平成21年3月4月をまたいだ加入履歴を把握する
  3. 国庫負担割合を確認する

この問題は必ず、平成21年の3月から4月をまたいで免除の期間になっている事例が登場します。

間違いありません。

メモ

ところが、2020春(模擬)では21年3月4月が免除でまたがっていない問題が出ました。こうなると非常にラクなので、基本的にこのような形は出ないと思ったほうが良いです。

この期間が保険料納付済期間だったら面白くもなんともありません。

具体的に2018春問題を元に手順を確認します(問題文は載せられませんので各自で確認してください)。

手順1 20歳前から厚生年金に加入しているか確認

まず、20歳に達した月に着目します。

おそらく、

20歳をまたいで厚生年金に加入

という事例になっているはず。

保険料納付済期間は20歳以上60歳未満の期間に限定して評価されます。

とすれば、

20歳をまたいだ厚生年金加入の全ての期間は保険料納付済期間になりません

事例の登場人物の生年に20を足して確認。すると「昭和53年」。

案の定、「昭和52年」から加入していますから、「132」には絶対になりません。

事例上の厚生年金の期間全部が計算式に載っているならそれは消去です。

ということで、(1)(2)が消えます。

手順2 平成21年3月4月をまたいだ加入履歴を把握する

「平成16年7月~平成22年6月」は案の定「保険料半額免除期間」となっています。

この期間を

  • 平成16年7月から平成21年3月
  • 平成21年4月から平成22年6月

に分解しなければいけません。

ここまでで、(3)が消えました。

残ったのが(4)と(5)ですが、2択になったら、どの部分が違うかを確認します。

国庫負担の数字に違いがあることがわかります。

手順3 国庫負担割合を検証

よくある正解の作り方は、

平成21年3月4月前後の期間の国庫負担割合を変えるというもの。

ただ、最近はここで正解を作らなくなりました。

あまりにマンネリになってしまったからでしょうか・・。

半額免除ですから国庫負担の割合は以下のようになります。しかし、(4)と(5)は同じなのでここでは結論が出ません。

6分の4=3分の2(〜H21年3月)

8分の6=4分の3(H21年4月〜)

過去問を見ると、割とこの期間は「4分の3免除」「4分の1免除」で出してくるケースが多いです。

ちなみに、国庫負担の割合は暗記する必要はありません。

私がやっている試験現場で思い出すテクニックを披露します。

解法テク6 年金アドバイザー試験のための老齢基礎年金の国庫負担割合を5秒で思い出す方法

シモムーみんなのねんきん主任講師 目次1 どんなテクニック?2 こんなことをします2.1 国庫負担2分の1時代2.2 国 ...

この問題、よく見ると、最後に4分の3免除期間があり、そこでも国庫負担割合が問題になります。

これは、

8分の5(H21年4月〜)

すると、選択肢(5)が消えました。

残ったのが(4)でこれが正解となります。

(下に続きます)

後半:追納・任意加入・繰上げ・繰下げのポイント

過去10回まで遡ってみましたが、どうやらこの問題は誤っているものの選択問題しか出ていません。

そう考えると気が楽です。

確実におかしいものを1つ探すだけなので。

過去の肢をみてみましょう。

過去10回の正解となった知識

  • 2020春(模擬)少なくとも66歳まで待機しなければ繰下げできない
  • 2019秋 繰上げによる具体的な減額率
  • 2019春 少なくとも66歳まで待機しなければ繰下げできない
  • 2018秋 特老厚受給中でも国民年金の任意加入は可能
  • 2018春 繰上げによる具体的な減額率
  • 2017秋 繰下げ申出した月の翌月分から支給される
  • 2017春 加給年金額を加算するためには240カ月以上の加入期間が必要
  • 2016秋 特老厚受給中でも国民年金の任意加入は可能
  • 2016春 特老厚受給中でも国民年金の任意加入は可能
  • 2015秋 繰下げによる具体的な増額率

2019春はここで凡ミスしてしまいました。

シモムー
老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げできるって論点でしょ、ハイハイ

実は問題はそこではなく、最低でも66歳まで待たないと繰り下げできないというもの。

シモムー
そっちかよ!

と1人ツッコミを入れたものです。

ところで、正解の傾向を見てみると、法則性は見当たりません。

正解に関係なく、出題されるテーマを検証してみると

  • 2020春(模擬)全てが繰下げ
  • 2019秋 追納繰上げ、繰下げ、任意加入
  • 2019春 全てが繰下げ
  • 2018秋 追納繰上げ、加給年金要件、任意加入
  • 2018春 追納繰上げ、加給年金要件、繰下げ
  • 2017秋 全てが繰下げ
  • 2017春 追納繰上げ、加給年金要件、任意加入
  • 2016秋 追納繰上げ、加給年金要件、任意加入
  • 2016春 追納繰上げ任意加入
  • 2015秋 全てが繰下げ

2020春(模擬)・2019春・2017秋・2015秋のように定期的に全て繰下げで攻めてくるということもあります。

ただ基本的には、追納繰上げ任意加入に関する知識が圧倒的。

これらの論点をしっかり押さえていきます。

出題5分野をワンポイントで解説

出題5分野の制度的知識をワンポイントで解説してみましょう。

  1. 保険料の追納:当時の免除期間が今から10年内か
  2. 繰上げ:請求月から65歳に達する月の前月までが繰上げの月数
  3. 国民年金への任意加入:特別支給の老齢厚生年金受給中でも国民年金の任意加入可能
  4. 繰下げ:申出月が70歳を超えていても70歳到達月まで遡及される
  5. 加給年金要件:厚生年金の加入が240カ月以上あること

1 保険料の追納

免除期間が10年内にあるかどうかを確認するだけです。

「すべて」の期間追納できるのかどうかを図を書いて判定します。

ちなみに、「今から」という曖昧な表現になっているんですが、受験している月現在で追納申込をしたと仮定して判断すれば良いです。

2 繰上げ

繰上げはその月数カウント。

前月”というのがポイントです。65歳に達するまでに繰り上げるものなので。

参考までに私の覚え方を紹介しておきます。

解法テク5 何カ月繰上げ?何カ月繰下げ?年金アドバイザー試験のための右脳的覚え方

シモムーみんなのねんきん主任講師 どんなテクニック? 平成30年3月3日に65歳になる人が平成28年6月6日に老齢基礎年 ...

ここ最近は、「60歳到達月」に繰上げるというようなすぐに繰上げ月数が判明する事例ではなく、パッと見で何カ月繰上げるかわからない事例が出ています。

繰上げ請求月から65歳に達する月の前月までを注意深く月数カウントするようにします。

ちなみに、

2020春(模擬)・2019春は全て繰下げ問題でしたが、繰上げと同じく、パッと見では何ヶ月繰り下げるかわからないものが並んでいます。

繰上げでも繰下げでもどちらでも対応できるようにしておきます。

3 国民年金への任意加入

特老厚受給中であっても、国民年金の任意加入は可能です。

ただし、

国民年金の強制加入中の場合は任意での加入ができません。

特老厚受給中で国民年金に強制加入する人は誰ですか?

第1号と第3号は強制期間が終了していますので、第2号になっていたらダメだということです。

特老厚受給中に第2号ということですから、その年金は在職老齢年金になりますね。

4 繰下げ

70歳まで遡及可能

繰下げについては平成26年4月から70歳を過ぎて申出しても70歳まで遡って支給という改正がありました。

シモムー
今後も繰下げが出る時は必ず肢として登場するはずです

以前からこの点は注意喚起していましたが、2017秋・2019春で登場しました。

2020春(模擬)はより実務的にいつまで遡るかを年月で答えさせる問題でした。

従来は、仮に73歳時に申出したら、申出月の翌月分から支給開始で、遡らないという無慈悲な仕組みだったわけです。

また、

2017秋は繰下げの申出したらその翌月分から支給開始という知識が正解になりました。

イベントが生じた月の翌月分からというルールは、繰下げでも同じです。

66歳まで待機せよ

2019春でミスしたこの知識。

私の経験上初めての出題だったと思います。

繰下げを希望して、65歳時に年金請求をしなかった場合、最低でも66歳までは待たないといけません。

65歳6か月

から繰下げ受給できると出題があり、これが正解。

シモムー
今後はこの点も意識してチェックが必要です

と注意喚起しましたが、2020春(模擬)で再度この知識が問われました。

ただし、より実務的に何年何月からできるか?という切り口でしたが、問われていることは同じです。

5 加給年金の要件

老齢基礎年金の問題なので、老齢厚生年金の知識が出るのは意外なんですが、2016秋、2017春、2018春、2018秋と出題。

加給年金の加算は厚生年金の被保険者期間が240カ月いっているかどうかを確認します。

2017春はイヤらしいことに、選択肢自体は一般的に正しいことを言っています。

65歳に達した月の翌月分から加算が開始するからです。

ところが、

そもそも厚生年金の被保険者期間が原則240カ月に達していません。

最近の技能応用問題の傾向として、

一般的には正しいことが書いてあるが、事例に即したら間違っている

という出題のされ方が目につきます。

技能応用1の特老厚受給のための厚年1年以上必要っていうのも同じですよね。

応用問題ですから、事例に即すのが当たり前ですが、うっかり間違えそうになりますから気をつけます。

まとめます

前半は老齢基礎年金の計算問題。

計算式の羅列から正解を選ぶ問題の意識はただ1つ。

効率よく無駄なく解答できないか。

これが大事です。

前半は3手を考える。

  1. 20歳前から厚生年金に加入しているか確認
  2. 平成21年3月4月をまたいだ加入履歴を把握する
  3. 国庫負担割合を確認する

後半は追納・繰上げ繰下げの問題。

  1. 追納:当時の免除が今から10年内か
  2. 繰上げ:請求月から65歳に達する月の前月までが繰上げの月数
  3. 任意加入:特別支給の老齢厚生年金受給中でも国民年金の任意加入可能
  4. 繰下げ:申出月が70歳を超えていても70歳到達月まで遡及、最低でも66歳まで待機
  5. 加給年金要件:厚生年金の加入が240カ月以上あること

5つの知識がわかっているだけで、正解にたどり着けるはずです。

関連記事はこちら

  • この記事を書いた人
シモムー3級モード

シモムー3級モード

年金アドバイザー3級試験に初受験から2019年秋まで15回連続90点以上で合格中。満点は4回。優秀賞は6回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

© 2020 年金力養成講座みんなのねんきん