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もらえる年金と支出から考えるおひとりさまの老後 

投稿日:2015年12月22日 更新日:

もらえる年金と支出から考えるおひとりさまの老後

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出典記事が発表された日:2015年12月14日

どんなニュース?簡単に言うと

独身男性が老後を迎えた場合の年金による収入と生活費の支出の話題。年金の平均月額は15,16万円くらい。支出は夫婦世帯の方が安上がり。統計的なデータを交えながら男性おひとりさまの老後を考えてみます。

どんなニュース?もう少し詳しく!

月刊日経マネーに「おひとりさまの老後」という記事がありました。

年金制度を勉強してみるといかに独身に冷たい制度か。

制度を理解するにつれて実感していたところでした。

実際に独り身で老後を迎えるとどのような現実が待っているか。

記事にある老後の収入と支出を私の見解も交えて紹介していきましょう。

モデル世帯では年金月額22万円

記事ではまず、高齢世帯の「収入」である年金の受け取り月額を紹介しています。

厚生労働省が月額22万円と発表している数字(平成27年度221,507円)。

これは夫が平均的な収入約42.8万円(ボーナス込み)で40年間厚生年金に加入し、

妻がその間専業主婦という世帯がモデル。

この22万円は世帯全体での数字なので男女の内訳を見ると、

夫15.5万円

妻6.5万円

このモデルに対して、実際の統計データでは平均月額16.6万円だそうです(厚労省 平成25年度「厚生年金保険・国民年金事業の概況」)。

男性のおひとりの場合は平均で月額15、16万円といったところでしょうか。

非正規雇用だとモデルには程遠い

ただ、

正直言ってこの数字はあまり参考にならないんじゃないかと思うんです。

モデル通りの人生を送れない人が増えている。

男性雇用者のうち約2割がパートタイマーやアルバイトの非正規雇用(厚労省 2014年「就業形態の多様化に関する総合実態調査」)。

望んで非正規雇用になっているとは限りません。

不本意に非正規雇用を選んでいる人が18.1%という数字が出ています。

彼らは

給料安い、ボーナス貰えない、厚生年金入れない。

モデル通りにはいきません。

結局、受け取ってみないといくらかはわからない

ところで、

行政機関で年金相談を経験すると、端末上で相談者の生々しい数字を確認できます。

こういった雑誌や新聞の記事では月額いくらという数字が出てきますが、実務の現場では月額は意識しません。

年金は「年額」でいくらと決まり、それを2カ月に1回振り込む。

ですので、年額を6で割った数字が我々の普通です。

月額が15,16万円とすれば、2カ月では30万円以上。

私が実感した感覚的な数字はもうちょい少ないかなという感じ。

あくまで個人的な感覚ですが。

ただ、

中には2カ月で50数万という数字の人もいればもっと多い人も見かけました。

今までで一番すごかったのは2カ月で100万円を超えているなんて人もいましたけど。

ま、そんな人は例外中の例外。

ですので、自分も平均ぐらいの月額15万円位だと考えるのは危ない。

正確な数字を知るためには受け取りの直前、年金事務所で見込額を出してもらうしかありません。

この見込額すらも、受け取りの5年や6年も前のものはアテになりません。

なぜならその間も見込みの前提が変わる可能性があるから。

給料が変わることもあるでしょうし、もしかしたら会社を辞めているかもしれない。

結局は受け取ってみないと正確な数字はわからないのが実際です。

1人で生活するより2人で生活するほうが安あがり

次に記事では単身世帯と夫婦世帯の「支出」について紹介しています。

収入である年金が分かったら、次はどれだけお金がかかるかという話。

単身世帯と夫婦世帯を食料費や住居費などの項目別に比較したものが掲載されています(総務省「家計調査年報」)。

年金額よりもこっちに驚きました。

食料、住居、光熱・水道、教養娯楽、交際費、ほぼ全てにおいて「単身世帯」の方が支出が多い。

つまり独り身は金がかかるということ。

考えてみると、これは老若男女関係ない。

誰かと一緒に生活した方がその費用は安上がりというのは一般論として当然でしょう。

ただ、

これも個人差が大きい

どんな生活を送るかは人によって違うので、統計データがこうだからと同じようにはいかない。

世間相場を参考にするという程度でしょうか。

今回のニュースまとめ

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今回は男性のおひとりさまで老後を送るという視点で

  • 年金受給額の平均は月額15,16万円くらい
  • いくら受け取れるかは実際にもらってみないとわからない
  • 独り身での生活は夫婦世帯より生活費がかかる

という話を紹介していきました。

安定した老後を送るには収入を増やして、支出を減らす

つまり、

収入の面では

「現役時代に厚生年金に入る働き方を選んで、給料をたくさんもらい、保険料をたくさん納める」

支出の面では

「夫婦でつつましい生活を送る」

ということになります。

データでは平均値はわかっても個人個人で年金額も生活費の支出も異なります。

他人のデータを参考にしつつ、自分は自分で準備をしていくよりありません。

記事を書いていて改めて思ったのは非正規雇用の人たち。

厚生年金に入れない人が多い非正規雇用の人たちは老後は国民年金だけ。

満額でも月額6万5千円。

ちょっとでも未納があると満額になりません。

私自身も非正規雇用の期間が結構あります。

私は既に国民年金は満額にはならないことがわかっています。

どう老後を迎えるか、他人事ではなく、私も危機感でいっぱいです。

出典・参考にした情報源

おひとりさまの老後 「独身コスト」は年28万円 :日本経済新聞
独身は損?

 

非正規雇用4割時代(下) 正社員と「均等待遇」めざせ 権丈英子 亜細亜大学教授 :日本経済新聞
4割ってそんなに?

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  • この記事を書いた人
シモムー

シモムー

日本年金機構の年金相談コールセンターにて新人研修講師を担当しながら社労士試験予備校にて講師を経験。2014年より公的年金の情報を初心者目線で解説する「みんなのねんきん」サイトで情報提供を続ける。年金を事例で学ぶ「年金ケーススタディ」で全問題の作問と解説を担当。具体例やイメージで理解できる情報提供を心がけている。

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