相談事例

私って社会保険に入る?自力で調べる方法はこれだ!

投稿日:2016年11月7日 更新日:

出典を参照した日:2016年11月7日

どんな事例?簡単に言うと・・

自身が社会保険に入るか否か。まずは勤務先が社会保険に入る会社であることが前提です。2016年秋、勤務先が社会保険に入る会社かどうかがわかるシステムが稼働しました。このシステムを紹介しながら、労働者と会社の社会保険加入を相談事例形式で考えてみます。

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こんな事例を考えてみましょう

主婦のTさんは駅前のOスーパーでパートとして働くことになりました。

日中1日6時間、週5日勤務、時給は1000円です。

最初の2カ月は適性をみるとのことで2カ月限りの契約になっています。

その後は改めて契約をし直すとのこと。

そんなわけで最初の2カ月は社会保険には入らず、3カ月目以降は入る可能性があると説明を受けています。

そしてTさんは勤務を開始しました。

持ち前の明るさでバリバリ仕事をこなし、あっという間に半年の期間が過ぎました。

「そういえば、社会保険には入らなくていいのかしら・・。何も言ってこないけれど・・。」

給料明細を見ても保険料は天引きされていません。

「よくよく考えると、なんで最初の2カ月は入らなくていいのかしらね・・。」

Tさんは現状で自分が社会保険に入るか否か調べてみることにしました。

今回の事例の何が問題なんでしょうか

パートタイマーで働く自分が社会保険に入るか否か。

判断のカギになるのは自身がどの程度長い時間勤務するか

ですが、

自分のことを考える前に勤務先のことを考えないといけません

勤務先が社会保険に入る会社でなければ、どんなに長く働いても自身も社会保険には入らないからです。

自分の勤務先が社会保険に入っている会社かどうか。

そこが問題になります。

解説してみましょう

今回の解説者:シモムー

シモムー

今回は私、シモムーが解説します。

自分の勤務先が社会保険に入る会社かどうか。

以前は自身で簡単には調べられなかったんです。

ところが、2016年秋。

なんとネットで調べることができるようになりました。

その名も

「厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム」

このシステムを紹介しながら、TさんとOスーパーの社会保険加入を考えてみます。

勤務先が適用事業所であるか否かの条件

勤務先が社会保険に入るべき会社を「適用事業所」といいます。

適用事業所の条件を簡単にまとめると以下のとおり。

  1. 官公署や法人は1人でも労働者がいるなら強制の適用事業所
  2. 個人事業の場合は一定の業種でかつ常時5人以上の労働者がいるなら強制の適用事業所

「2」は多くの業種が強制の対象になります。

強制の対象にならない代表例としては旅館や飲食業などがあります。

強制でない場合でも、事業主が手続きを取って適用事業所化させることもできます。

そんなわけで、勤務先が適用事業所かどうかは簡単にはわからない

事業形態まで遡って調べなければならないからです。

適用事業所検索システムが手取り早い

そこで、

上で紹介した「厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム」が役立ちます。

早速、中を覗いてみるとこんな感じ。

(以下、画像の出典:日本年金機構ウェブサイト)

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試しに、「日本年金機構」で検索してみると「2件が該当」しています。

kikou

なるほど、日本年金機構は健康保険組合を作っているのか・・。

というのはさておき、現在適用事業所として存在し、新宿年金事務所が管轄になっていることがわかります。

更に「特定適用事業所」という欄がありますが、これは2016年秋から始まった新しい仕組みのこと。

2016年10月から社会保険加入の条件が緩和されました。

その条件の1つに、501人以上の規模の企業であることが要求されます。

この条件に該当すると「特定適用事業所」となります。

このシステムはその判定もしてくれるわけです。

(下に続きます)

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適用事業所で働いても加入しない労働者もいる

さて、このシステムで自身の勤務先が適用事業所かどうかがわかります。

あとはそこで働く自身の働き方次第。

正規の労働者として働くなら当然に加入しないといけません。

パートやアルバイトのように非正規であれば、

  • 特定適用事業所で働くなら週に20時間以上働く
  • 特定適用事業所でない適用事業所なら正規の労働者と比較して週に4分の3以上働く

ということが大きな条件になります。

ただし、

フルタイムで働く条件であっても、短期間しか在籍しない方はそもそも加入しないというルールがあります。

社会保険、つまり厚生年金や健康保険はある程度長く在籍することがわかっている人だけを保障するという趣旨のようです。

短期間しか在籍しない人の代表例は、

2カ月以内の期間限定で働く場合

が一般的によくあります。

ただ、このような場合でも約束した期間を過ぎると、その時から社会保険に入ることになります。

例えば、

1カ月契約で働いた場合、1カ月を過ぎても雇われているなら、2カ月目から加入するのが原則です。

労災保険や雇用保険の状況を調べるシステムもある

ところで、

労災保険や雇用保険に会社は入っているのか?

これら2つを合わせた「労働保険」も社会保険と考えが似ています。

労働者が入るかどうかとは別に、その勤務先が保険に入る会社かどうかを考える必要があるからです。

そこで、これを調べるための検索システムがあります。

実は社会保険のシステムよりも前に数年前から稼働しています。

ただ、

社会保険に比べて、労働保険に加入しなくて済む会社はほとんどありません。

以下のサイトを覗いてみてください。

労働保険適用事業場検索 (厚生労働省ウェブサイト)

今回の事例まとめ

では、これら社会保険の加入条件を事例に当てはめてみましょう。

Oスーパーが適用事業所でない場合は、Tさんはどんなに長時間働いても社会保険には入りません。

逆にOスーパーが適用事業所か特定適用事業所の場合、Tさんの働き方であれば遅くとも3カ月目には社会保険に入るはずです。

最初の2カ月は「2カ月以内の期間限定で働く場合」なので社会保険に入らないと言えるからです。

ただ、ちょっと引っ掛かります。

行政の解釈によれば、「試用期間であっても最初から社会保険に加入させる」というものがあるからです。

Oスーパーが社会保険料を節約するために、形だけ2カ月の期間限定としているなら試用期間の最初から加入しないといけません。

Oスーパーがどういう説明をするか・・。

いずれにしても、Tさんが勤務して半年経ち、社会保険加入の説明があったわけです。

適用事業所であることがわかれば、あとは人事総務担当者に相談すべきでしょう。

出典・参考にした情報源

厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム |厚生労働省
社会保険はこちら
労働保険適用事業場検索|厚生労働省
労働保険はこちら

 

 


事例は実際の相談をヒントにしたフィクションです。記事中のアルファベットは実在の人物・企業名と関係ありません。記事は細心の注意を払って執筆していますが、執筆後の制度変更等により実際と異なる場合もあります。記載を信頼したことによって生じた損害等については一切責任は負えません。

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  • この記事を書いた人
シモムー

シモムー

日本年金機構の年金相談コールセンターにて新人研修講師を担当しながら社労士試験予備校にて講師を経験。2014年より公的年金の情報を初心者目線で解説する「みんなのねんきん」サイトで情報提供を続ける。年金を事例で学ぶ「年金ケーススタディ」で全問題の作問と解説を担当。具体例やイメージで理解できる情報提供を心がけている。

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