年アド3級 年金資格

年アド3級基本14 老齢基礎年金 見えてきた!2つが危ない理由とは

投稿日:2018年8月7日 更新日:

メモ

この記事は2018年秋向けのものです

何が出題されている?

出題形式:誤っているものを選択

老齢基礎年金の年金額について、繰下げの仕組みを含めて出題されるのが特徴です。

なぜか繰上げではなく、繰下げの方が出題されています。

老齢基礎年金を受け取るための受給資格期間の問題は次の問題になります。

過去9回の正解となった知識

  • 2018春 老齢基礎年金を繰下げ受給すると付加年金も増額する
  • 2017秋 保険料免除の承認を受けたが納付すべき保険料を滞納すると年金額に反映しない
  • 2017春 学生納付特例制度の適用を受けた期間は年金額に反映しない
  • 2016秋 20歳前60歳以後の厚生年金の期間は年金額に反映しない
  • 2016春 若年者納付猶予制度の適用を受けた期間は年金額に反映しない
  • 2015秋 遺族厚年受給者は老齢基礎の繰下げ不可
  • 2015春 20歳前60歳以後の厚生年金の期間は年金額に反映しない
  • 2014秋 保険料免除の承認を受けたが納付すべき保険料を滞納すると年金額に反映しない
  • 2014春 遺族厚年受給者は老齢基礎の繰下げ不可

傾向を分析してみると要は2つのテーマについて正解を作っていることがわかります。

  1. 免除等の期間が年金額に反映するかしないか
  2. 障害・遺族厚年受給権者は老齢基礎年金の繰下げができないということ。

他にも肢が並んでいますが、この2つが正解となる重要知識です。

2018春は今まで正解になったことがない繰下げと付加年金の論点が正解となりました。

今後も出題されそうで注意が必要です。

出題傾向から年金制度を考える

2つの知識を順に解説していきます。

  1. 免除等の期間が年金額に反映するか否か
  2. 障害・遺族年金と老齢基礎年金の繰下げの可否

一部免除は残った一部を納めないと「未納」となる

まずは”免除期間”から。

注意すべきは1つ。

保険料免除の承認を受けたが納付すべき保険料を納付しないと未納となる

試験では

「4分の3免除の承認を受け」て、「納付しない場合、その期間の4分の1」の月数で年金額に反映する (→正解:反映しない)

と出題されます。

一部免除の承認を受けたからといって、残りの一部を納めなければただの未納期間

残った一部を納めて初めて保険料免除期間として認められます。

学生納付特例と納付猶予制度は全額免除期間の仲間だが年金に反映しない

次に学生特例と猶予制度。

学生納付特例の期間は全額免除期間でありながら、ちょっと毛色が違います。

細かい話なんですが、きっちり理解して欲しいのでちょっと条文を見てみましょう。

この法律において、「保険料全額免除期間」とは、(略)第九十条の三第一項の規定(注:これは学生納付特例のこと)により納付することを要しないものとされた保険料に係るもの(略)を合算した期間をいう。

(国年法5条3項)

つまり、学生納付特例制度は制度の分類上”保険料全額免除期間”になります。

ところが、老齢基礎年金の”年金額の計算”については全額免除期間と同類にしません。

ちょっとこちらの条文も見てください。

保険料全額免除期間(第九十条の三第一項の規定(注:これは学生納付特例のこと)により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く。)の月数(略)の二分の一に相当する月数

(国年法27条8号)

この条文は全額免除期間は2分の1カ月で老齢基礎年金の計算をするという条文です。

つまり、年金額計算においては括弧の中で”学生納付特例の期間を除外するよ”と言っています。

また、納付猶予制度は学生納付特例を準用していますので同じように考えます。

このように、

学生と納付猶予制度は保険料全額免除期間の仲間

年金額計算では仲間はずれで1円にもならない

というところまで理解しておきましょう。

厚生年金の被保険者期間全てが保険料納付済となるわけではない

厚生年金に入った期間は老齢基礎年金の計算上、保険料納付済期間となります。

が、全ての期間が保険料納付済となるわけではありません。

厚生年金の期間中、20歳以上60歳未満の期間に限定して保険料納付済期間としています。

逆に言えば、20歳前と60歳以降は老齢基礎年金には反映しない。

これらは合算対象期間として年金計算上は除外してしまいます。

第1号、第3号は20歳以上60歳未満の中でしか保険料納付できないわけですから、厚生年金=第2号被保険者も同様にしているわけです。

(下に続きます)

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繰り下げで注意したい3つのポイント

繰下げの知識で正解になるのは

遺族厚年受給者は老齢基礎年金の繰下げ不可

ですが、この知識も含めて注意したい知識を3つのポイントでまとめてみましょう。

1 障害・遺族年金受給者は繰下げできない

65歳になったときに、障害年金や遺族年金がある。

”とりあえずこれで暮らしていけるから、老齢基礎年金は繰下げて増額させよう!”

誰しも考えそうなことですが、これはできない。

老齢基礎年金しか無い人は繰下げ待機中は年金収入ゼロ。

公平でないからです。

「遺族厚生年金」で出る場合と「障害基礎年金」として出る場合がありますが、なぜか前者で正解を作ってきます。

2 70歳過ぎて繰下げ申出しても70歳まで遡及される

平成26年4月から改められた仕組み。

70歳過ぎて繰下げの申出をしても70歳時に申出があったとみなして権利を生じさせます。

以前は遡及されませんでした。

つまり、繰下げの申出月の翌月分から支給するという原則を70歳以降でも貫いていました。

(クリックで拡大)

すると、トラブルになります。

例えば年金がもらえるのをすっかり忘れていて、80歳で繰り下げ申出をしたとしても、翌月分からしかもらえない。

増額は70歳になった時に終わっているので42%増しで打ち止め。

”この10年は一体何だったんだぁ!”とトラブルになるわけです。

それが改められたのは良かった。

70歳到達月まで遡って42%増しの年金を受け取っていただけます。

(クリックで拡大)

(ただし、支払いの時効がありますので上の80歳の人の場合は75歳以降の分となりますが・・)

話を試験に戻します。

これまで、この知識は出題自体はされていますが、正解にしてくる気配はありません。

2017春・秋・2018春は出題自体がなくなりました。

今後もこの肢は仮に出題されても”正解にならない”可能性の方が高そうです。

3 付加年金は本体の老齢基礎年金の影響を受ける

シモムー
これも正解にはならない知識なので参考までに。

前回まではこう解説していたのですが、2018春に史上初?の正解となりました。

繰下げの申出をした場合に、付加年金はどうなるか?

一緒に増額の影響を受けます。

この点、

振替加算は影響を受けません。

振替加算対象者は待っていてもその期間は加算額をドブに捨てるようなものです。

年金額決定は1円単位か100円単位か

2015秋で初登場した1円単位での端数処理が常連化しています。

2017春まで連続出場。

が、正解の肢にはなっていません。

以前は年金額計算の途中では1円単位での端数処理をして、最後に年金額を決定する段階では100円単位になるよう端数処理をするというルールでした。

被用者年金一元化を機に共済年金側のルールに統一され、一元化には無関係の国民年金も同じルールとなりました。

ただ、老齢基礎年金の満額のように依然として100円単位で決定するというものもあるので厄介です。

全部1円単位になるんだろうと思って、痛い目にあったことがあるので反省のために以下の記事でまとめています。参考までに。

1円単位か100円単位か、細かすぎて伝わらない端数処理の話

目次1 どんな事例?簡単に言うと・・2 こんな事例を考えてみましょう3 今回の事例の何が問題なんでしょうか4 解説してみましょう4.1 原則は1円単位で年金額を決める4.2 100円単位で端数処理する ...

続きを見る

今回はこれが答えになる!

前回の予想はこうでした。

シモムー
このテーマは予想はやめ。 いずれにしても、正解は2つに絞られます。

残念ながら繰下げと付加年金の論点が正解になったのでハズレました。

がしかし。

2018春は5つの選択肢のうち4つが以下の2つの話でした。(で、最後の1つが付加年金)

  • 免除等の期間が年金額に反映するか否か
  • 遺族年金受給者は老齢基礎年金の繰下げ不可

今回は付加年金の論点は正解にならないはずなので、この2つだけをしっかり理解しておけば、得点できます!

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年金アドバイザー3級試験に初受験から2018年まで12回連続90点以上で合格中。満点は3回。個人賞は5回受賞。試験に対する考え方・勉強方法について絶対の自信を持っている。

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